大判のカラームックで、読んでいて楽しいですし、本書の「美しい」
体裁自体が、まさにアドビらしさを表現しています。
一般的に、Adobeのイメージといえば、プロ・セミプロのクリエイター、
デザイナー向けの、さまざまなデザインツールソフトウエアの会社、
という感じでを持ちます。私もそうでした。
アドビの創設時(XEROX PARC)から今日にいたる歴史と、
製品群の詳細な解説満載で、
アドビや、DTP、さらに、Macやレーザー・プリンターといった革新を
確認することができる、知的興奮を与えてくれる好著です。
本書を読むと、PDFやAcrobat,さらに買収したマクロメディア
のFlashなど、PostScriptの創成期から、「イノベーション」ベンダー
であることが、よくわかり、確信を深めます。
ただ、インターネット時代とは、ちょっとシックリこない技術の会社と
いうイメージもありました。なんとなくですが。
しかし、多彩なクリエイティブソフトウエア、システムを生み出す
その先に、RIA( Rich Internet Application ) を、PDFとFlash技術と、
Webの標準技術を融合させ、Adobe AIRというスキームとプラットフォームで
革新を行う、ということが、本書でよく理解できます。
そこからは、単に、DTPやドキュメント、デザインツールの企業というイメージ
だけでなく、エンタープライズ市場をしっかりと視野にいれ、SaaSという
あたらな次元での技術革新を目指していることが、しっかりと理解できます。
そういった意味で、この、カラー写真満載で、きれいなムックを読むと、
アドビ・システムズの方向性の焦点を確認できるとともに、また、
Webテクノロジーを革新させ、同時に、やっぱり、イノベーションを
巻き起こすのは、シリコンバレーからなんだなあ、という思いを
改めて持ちます。