ノウハウの寄せ集めになりがちな構成の本でありながら、
体系的理解を、という著者の思い入れが十分に入っていて、
読んでよし、引いてよし、という形にまとまっています。
デスクの中段の引き出しにすっぽり収まる大きさなので、
開発しながら、?と思った時に、引っぱり出して、
いつでも使える、便利な大きさです。
Visual Studio を使って一通りASP.NETシステムを開発したことのある
中級者にとって、VSが自動的に生成するコードの意味の理解が深まり、
「なんだ、こうやればできたんだ」的なノウハウも満載で、嬉しい1冊でしょう。
環境設定手順も丁寧に書かれていて、サンプルもダウンロードできるので、
動かしながら理解できるようになっています。
紙面の都合上なのでしょうが、サンプルはC#だけです。
それでも、Visual Basic で組んでいる人にとっても、
以下の点を知っておけば、問題なく利用できるでしょう。
1.型 変数 → VBでは、Dim 変数 As 型
2.void 関数名 → 何も返さない関数のこと
3.(型)変数 → VBでは、DirectCast(変数,型)
初学者は、同じ著者の「10日でおぼえるASP.NET入門教室」
「独習ASP.NET」から入ることをお勧めします。
こちらは、Visual Basic、C# 両方に対応しています。
最後に、秀和システムさんに、一言だけお願いがあります。
「逆引き大全」シリーズとして、Perl、PHPも持っていますが、
索引の参照先がページ番号でなく、Question No.になっています。
このため、索引でキーワードを見つけた後、パラパラとめくるか、
目次で実ページを探す必要があり、二度手間になってしまいます。
辞書的な構成の書籍としては、これは大きな欠陥です。
内容は星6つ付けたいぐらいなのですが、
編集上のこの問題が直っていなかったので、
あえて、星4つにさせていただきました。
編集時に、ページの増減によって索引の作り直しが不要で、
出版社さん側としては、手間が省けることは理解できますが、
書籍というものは、読者の側に立って提供されるべきものです。
よろしくお願いします。