今回のBD化では画質は当然のこと、サウンドのTrueHD化に大いに期待していた。
だが完全に裏切られた。このBDでサウンドデザインが死んでしまった。
アキラは1988年映画公開後、2001年の米国DVD発売を皮切りに再ブーム到来。その際にDTSデジタルサウンドにマスタリングされ芸能山城組の渾身の音楽製作により2002年当時のサラウンド音楽の金字塔となったものだ。
その作品、DVD-Aフォーマット「交響組曲アキラ二〇〇二」はわたくしの愛聴盤である。
このDVD-Aは4.1chサラウンド96kHz24bitMLP方式。
なぜ5.1ではないのか。それは映画へ提供することを考えてセンターchはナレーション用に空けて、連携を計算して制作したからだ。緻密な計算と様々な録音手法に、趣向を凝らした音楽作品と演奏。今や、日本いや世界の宝である能楽師梅若六郎玄祥氏も協力している。サラウンドを芸術の手法として楽しむ素晴らしい作品であり、かつ映画「AKIRA」を昇華させる重要な要素となった。
このサウンドデザインによりパイオニアLDC制作の2002年版DVD・DTSサウンドエディションは長くファンを楽しませてきた。当然この作品世界がBDに!と思ったのに…。冒頭からおかしい。効果音からしてスケール感が小さい。そして路地裏から走り出すバイク音と金田のテーマは…配置が前方にかたまり、音楽が控えめ。山城組自慢のジェゴクサウンドが弱いそしてなんと!センターチャンネルから音楽が鳴っているではないか!!!これで解った。これは2002年版のサウンドではないのだ。先祖がえりしたか、パイオニアからジェネオン・ユニバーサルに売られて作品性も売られてしまったのか?テレビアニメレベルというしかないサウンド品質。全くがっかりだ。安さ爆発=品質もなのか。謳い文句は192kHz24bitハイパーソニック・サウンド?どこにそのフォーマットが活かされているのか。中身のないフォーマットでは感動は生まれない。猛省を促したい。
画質的にも甘い画面が目立つし、DVDのときにまわりに黒ブチがついていたものがなくなったかと思えば、左サイドに黒枠が
出ている。本当につめの甘い仕事をしてくれるものだ。*プロジェクター:DLA-X7 TVモニター:KURO KRP500A AVアンプ:SC-LX85 プレイヤー:BDP-LX91、プレステ3でチェック