Ajaxが話題沸騰の旬の技術であり、その中心技術がJavaScriptとXML、DOMであることは承知していながら、その核心をつかみきった感じにはほど遠く感じている方にオススメです。
JavaScript(以下js)は、古くから知られていながら、クリックによって写真画像を入れ替えたり、ポップメッセージを表示したりという、どちらかといえば傍系のテクニックと扱われてきました。また、XMLもHTMLを進化させ、属性に意味づけをあたえるものと評価されながら、これらの組み合わせがどうしてGoogleMapに代表されるようなリッチクライアント技術として結実し世界のプログラマを興奮を呼んだのか、その間にはある断絶があります。
本書は、この断絶を埋め、この技術に関心をもつすべての人を、Ajaxを駆使し魅力的なWebを開発できる世界に案内してくれます。
著者のガイドの方法は、周到であり、そのコードは文字通りstep by step です。わざわざ最初の 「こんにちわ」の一行を表示するプログラムのために、FireFoxブラウザをインストールさせますが、これもブラウザ間の互換性でのつまずきを回避する初学者への配慮です。このような配慮を保ちながら、createElementと、appendChildの違いを読者に納得させ、HTMLページ全体をDOMツリーとして見る目を養い、最終的には、HTMLページに対してプログラム言語がいかに働きかけ、対話をするかを存分に解明してくれます。
読者は読み進むにつれて、目からウロコな感じを抱きながら、いつの間にか自分の開発するWebをもっと魅力的なページにするための技術を身につけている自分に出会います。
考えてみれば、javaといい、PHPといっても、表示されたページと対話する方法を持たず、もっぱらサーバーへの送信によって処理し、またそれをやむをえないものとしてきましたが、Ajaxの登場はこれらの言語の届かない部分を補うものとして、また不当に低い評価に甘んじてきたjsをメインストリームに登場させるものとして大きな意義をもちます。
本書によって、従来VB or Delphi に親しんできた人にはほんの数歩の努力で(つまりイベントドリブンとオブジェクト指向なので)動的なWebの世界をものにすることができるでしょう。