前話で佳乃編が完結し、本作では区切りよく美凪・みちる編に入っていく。
尺の関係で速めのテンポで進めなければならなかったようで、
ゆったりした口調が特徴の美凪よりも、みちるや観鈴の登場シーンが多くなっている印象がある。
美凪・みちる編ではあるが、観鈴シナリオも確実に進みつつあることがうかがえる流れで、よくまとまっている。
ただ、仕方のないことではあるが、よくまとまりすぎているのが逆にもどかしい気もした。
原作では往人の思考にあたる地の文が膨大な量に及ぶが、アニメではそれがすべて表現されることはなく、
表情などから自分の主観も交えて読み取ることとなる。
原作をプレイ済みの人は「このシーンで往人は確かあんなふうに感じているんだよな…」と
思い出しながら観ることになるわけだが、この巻では改めて原作の地の文の秀逸さを再認識した。
よくまとまっているアニメ版は傑作に違いないが、
たっぷり時間をかけて言葉を尽くしてくる原作の魅力も再確認できた。
さて、内容面で今回の山場はなんといっても6話のBパートだろう。
美凪・みちる編のクライマックスが描かれる。
特に食卓のシーンは、AIRの中で1、2を争う感動的な場面であると個人的には思っている。
ちょうど折り返しにあたるこの6話で美凪・みちる編が終わり、いよいよ次は観鈴編だ。
ラストは息をつく暇もない展開で次巻へつながっていく。