スピルバーグ初の未来SF作品として公開当時は話題を呼びました。
同時に、公開当時は、賛否両論の物議をかもした作品でもあります。
つまり、キューブリックが作っていたら、とか、お子様向チックな演出への批判。または、スピルバーグの従来の作品とのモードの相違、などなど。
裏をかえせば、それだけ期待された大作でもありました。
でも、どの作家の作品かは、ひとまず横において、純粋にひとつの映像作品として、また、「SFとして」
同時に「おとぎ話の格好をした哲学作品」ととらえたとすると、これは、やっぱり「傑作」だと思います。
「人間はなぜ存在するのか」「人間とは何か」「愛とは、心とは、何か」を、「ロボット物」というジャンルを借りて映像として表現した、
ある意味、「スピルバーグ的」なロマンチックすぎる作風でありながら、
プロットの展開が(神の視点で物語を、唐突に展開していく)キューブリックの手法の作品そのもの、という、「良いほうに理解」すれば、
「二人の天才の才能を融合した映像芸術の傑作」と、前向きに理解して、本作品を楽しみたいと思います。
とはいえ、実際、作風自体は、スピルバーグなので、CG満載だし、具体的過ぎる映像表現になっていますが、物語が「寓話」の形(ピノキオ)をとっています。
ですので、お子様チック、お涙頂戴が露骨、という見方ももちろんできますけれども、
逆に、寓話のためか、「一度観たらもういいや」という、よくある陳腐化からは逃れてられており、
何回も観るうちに、そのたびに「物語の解釈」「映像の解釈」も、その都度違ってくる、という、繰り返しの鑑賞に堪える作品にも仕上がっています。