民主党の国会議員、藤田幸久氏による国会での911同時多発テロへの疑惑追求の活動の記録である。
911はアメリカが対テロ戦争を始める根拠としたものであり、日本においてもそれに対する小泉元総理の盲従からアフガニスタンやイラクへの自衛隊派遣やインド洋での給油支援が始まったのであるから、911が本当にビンラディンの指示により実行されたイスラム教徒によるテロだったのかということはしっかりと検証されるべきであるという立場から行われた追求である。
そういった目的で書かれた本であるから、911に関する目新しい情報はあまりなく、既に関連書籍を読まれている方にとっては退屈な本かもしれない。
しかし、藤田議員の追求に対して、「いずれウサマ・ビンラディンが主犯である明確な証拠を見せる」というブッシュの言葉を信じるのみで何の根拠も検証もなしにアメリカ政府のいうことを鵜呑みにして対テロ戦争に踏み切った(結局証拠が示されることはなかった)ことを明らかにしたことは一つの大きな成果であり、実際には日本がアメリカの対テロ戦争に付き合うべき理由など何もなかったことをはっきりと知ることができるという意味で読む価値はあるだろう。
アメリカ政府の公式見解に疑問を呈した人間は、消防士、学者、ジャーナリスト問わず圧力・干渉を受けている現実がある上に、議員という立場は特にアメリカ政府からの圧力を受けやすい位置であるだけに今後は色々な干渉や妨害が予想されるところではあるが、国会という公の場で日本政府に対してその判断の妥当性を問い質した行為は、広く国民に対して911には疑惑があるということを知らしめるべく取られたものであり、賞賛されるべきものである。
その活動が多くの国民の目に触れるようになることを祈るのみである。