まず、「9割がバイトでも」という文句は、確かに興味を引きやすい題名だと思います。
しかし、経営者側の、安い人件費で人を最大限に働かそうという意図が根底にあるなら、
そしてその理由でこの本が売れるなら、私はとても悲しいことだし、危険なことだと思います。
この本の読み手の対象となっているのは、会社の中でのいわゆる「正社員」であり先輩、上司と呼ばれる
「中堅社員」あるいは「経営者」です。
各所で、後輩のモチベーションを上げるテクニックや理念が取り上げられ、
どのように人を教育していけば最大の成果が得られるかについて書かれています。
あくまで育てる側の論理だけを、わりと上澄みだけの基本をまとめたような本で、
この類の本に多く目を通している人にとっては、目新しさも深みも、正直それほどあるとは思いません。
しかしディズニーという特殊性もあり、そういう意味で人のキャッチアップ力はある本でしょう。
ディズニーの教育制度がすばらしいのはよく分かる本でしたが、経営者側、教育者側だけの意見でなく、
もっと現場のスタッフの生の声、反応を聞いてみたいと思いました。
バイトという待遇をいたずらに強調せず、バイト、正社員関係なく幸せになれる制度について強調してほしいです。
来るものを拒まず、多くを受け入れ、教育していく姿勢には、非常に共感しました。