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星一つ減点したのは、翻訳の悪さのせいです。この翻訳者には、文と文の間にある論理の連なりが全然読めていない。読めているのなら、それを日本語で再現する能力がない。あとがきには、単行本を文庫化するときに、訳文への批判があったので手直しした、と書いてあります。修正の機会を経てこの体たらくでは、この翻訳者には望みがない、と思わされます。
アメリカ及びイスラエルの軍事力行使は正義でありアラブのそれはテロであるとするダブルスタンダード、経済力と軍事力に裏付けられたユニラテラリズム、いささか独善的に過ぎる自由や民主主義を振りかざすアメリカの振る舞いは、様々な国際問題の火種に油を注ぐ結果となるという客観的事実が具体例とともに示されており、一読の価値はあると思う。
日本語訳に少し違和感があるのが残念。
ところで「9.11」以降、日本でもチョムスキーの知名度が俄に高まるとともに、彼に対する流言飛語の類も輸入されてきた。「ポルポトによるカンボジア虐殺を擁護した」というのがその典型だが、これは事実ではない。チョムスキーが批判したのは、カンボジアについての報道には不正確なものが多いことと、米英が援助していたインドネシアによる東ティモール虐殺はカンボジア虐殺に比べると米国での報道量が極めて少ないということである、そもそも、チョムスキーはアメリカが69年から73年までカンボジアに侵略したことを批判していたのであって、ポルポト政権を擁護していたのではないのである。
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