出版社 / 著者からの内容紹介
内容(「BOOK」データベースより)
内容(「MARC」データベースより)
カバーの折り返し
ブロードバンド時代には、「売れない8割」すなわち「ロングテール(長い尾)」が、「売れる2割」を超える売上をもたらす。
本書では、この法則を応用した、目からウロコのマーケティング戦略を解説する。
著者について
Yoshihiro Sugaya
エンプレックス(株)取締役兼最高ソフトウエア開発責任者。
1969年静岡県生まれ。
13歳でBASICと機械語によるプログラミングを独学でマスターし、以後現在まで技術専門誌に寄稿多数。
明治大学法学部卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア(株))に入社し鉄道会社基幹システム構築等を経て、1996年12月エンプレックス(株)を設立、取締役に就任。
その後大手プリンタメーカーでのオンデマンドプリンティングシステム構築、大手自動車メーカーでのインターネット対応カーナビ向けコンテンツ開発等のプロジェクトを行った後、「eMplex CRM」の開発責任者に就任。
現在はエンプレックス(株)最高ソフトウエア開発責任者として、同社のパッケージソフト開発全体を統括。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
エンプレックス(株)取締役兼最高ソフトウェア開発責任者。1969年静岡県生まれ。13歳でBASICと機械語によるプログラミングを独学でマスターし、以後現在まで技術専門誌に寄稿多数。明治大学法学部卒業後、アンダーセンコンサルティング(元アクセンチュア(株))に入社し鉄道会社基幹システム構築等を経て、1996年12月エンプレックス(株)を設立、取締役に就任。その後大手プリンタメーカーでのオンデマンドプリンティングシステム構築、大手自動車メーカーでのインターネット対応カーナビ向けコンテンツ開発等のプロジェクトを行った後、「eMplex CRM」の開発責任者に就任。現在はエンプレックス(株)最高ソフトウェア開発責任者として、同社のパッケージソフト開発全体を統括(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
抜粋
あなたは、顧客を切り捨てている。
こう書くとかなりびっくりされるだろう。しかしこれまでのマーケティングの根底にある考え方は、まさに顧客の「切り捨て」である。
“パレートの法則”と呼ばれる有名な理論がある。80:20の法則とも呼ばれ、「売上の8割は2割の優良顧客が生み出す」という考え方の基礎になっている。この理論を元に、現代のマーケティングは、優良顧客を優遇しリピーター化していく仕組みを作り上げてきた。
優良顧客を優遇するのが大切なのは当然だ。ではなぜ8割の普通の顧客は「切り捨てられている」のだろうか?
それはコミュニケーションにはコストがかかるからである。
20世紀が終わるまで、企業と顧客のコミュニケーションは、従量制コストのコミュニケーションの時代であった。対人営業、電話、DM、そしてテレビCMに代表されるマスコミュニケーション・・・どれも対象となる顧客が増えれば増えるだけ、コストがほぼ比例して増加するコミュニケーション方法である。
営業マンの人件費や通信費、そして広告費等の経営資源には限りがある。限りのある経営資源をできるだけ効率的に配分し、コストに対して利益を最大化したいというのは経営者の当然の思いだ。ここに8割の普通の顧客を「切り捨て」、2割の優良顧客に集中するという現代マーケティングの基本戦略が誕生したのである。
コミュニケーションコスト”ゼロ”の時代
しかしそれも、インターネットの登場と破壊的な普及によりすべてが変わった。ブロードバンド時代におけるインターネットの「e」コミュニケーションは従量制コストではない。
正確には、確かに通信量が増えればサーバやネットワークの増強といった形でのコスト増加はある。しかしムーアの法則をはるかに超えるスピードで進む通信インフラの高速化と低価格化は、同等のコストでさらに大量のコミュニケーションを行うことを可能にした。インターネット、そしてブロードバンドの普及により、コミュニケーションコストは限りなく無料に近づいてきているのだ。
このような状況で生まれたのが「e」マーケティングである。
eマーケティングを単純にインターネットを使ったマーケティング方法と捉えている人がほとんどであるが、eマーケティングには前述のような劇的なパラダイムの変革がある。
「コミュニケーションコスト"ゼロ"」の世界においては、もはや「切り捨てる」マーケティングは必要でなくなったのだ。eマーケティングは10割すべての顧客を対象にし、そして顧客を「創造」する新時代のマーケティングである。
“ロングテールの法則”
“ロングテール”という言葉をご存知だろうか?2004年暮れくらいから米国を中心に話題になってきているキーワードである。このキーワードが意味するのは、「逆パレートの法則」と言っていいだろう。
インターネット書店のアマゾンでは、陳列できる本の数は事実上無限である。しかしこれまでのリアル店舗における書店では、80:20の法則により2割の売れる本が8割の売上を作ることから、いかに売れる本で陳列棚を満たすかが経営の要諦となっていた。
しかしアマゾンにおいては、陳列できる本の数が無限に近いため、80:20の法則が適用できない状況が発生している。年に数冊しか売れないような「売れない本」の量があまりに多いため、なんと「売れない本」の売上が「売れる本」の売上を上回ってしまっているのである。(米Wired誌2004.12.10出 同誌編集長クリス・アンダーソン氏による推計)
本書は、この「ロングテール」現象を、マーケティング戦略、すなわち「ロングテール戦略」として取り込むための方法についてまとめた世界初の書である。
ロングテール自体はただの現象に過ぎないが、その本質を理解すれば、これまでのマーケティングの問題点と、これからの採るべき戦略が見えてくるはずだ。そして「勘」と「センス」が支配してきた従来のマーケティングに対し、あくまで論理的で再現可能なマーケティング戦略を創り、売上をコントロール可能なものとすることが、この本の真の狙いである。
本書の構成だが、まず1章では、これまでのマーケティングが本質的に抱える問題点と、「ロングテール現象」が発生するに至った背景について詳しく述べる。
次に2章では、「ロングテール戦略」を用いるにあたって必要な考え方と、なぜロングテール戦略で論理的に売上が上げられるのか?について説明していく。この章を読めば、そもそも「売上を上げる」ということについて、本質的な理解をして頂くことができるだろう。
3章では、「ロングテール戦略」を実行するための具体的戦術について、個々のマーケティングタスク別に解説する。また、ロングテール戦略はITと密接に関係するため、今後の技術動向をよく理解しておくことが重要となる。このため、将来のロングテール戦略を考える上で重要なIT・マーケティング上の最新情報についても言及する。
そして4章では、ロングテール戦略についてさらに具体的に理解して頂くために、実際にロングテール型のビジネス、あるいはマーケティング戦略を行っている企業の事例インタビューを掲載した。ロングテール論以外にもビジネス上のヒントが数多く得られることと思う。
本書を最後まで読んでいただければ、「ロングテール戦略」をあなたのビジネスでも応用するための青写真が描けるはずだ。明日からでも使えるテクニックもある。ぜひ実戦で活用し、成果を挙げていただきたい。