TM NETWORKはデジタル志向を前面に出しつつポジティブな未来を常に提示していて、
その存在がすでにファンタジーでありファミコンゲームに近かったとも言えます。
(実際にファミコンソフトにもなりましたしね)
8bit音源のチップチューンが音源豊かなTMの楽曲にハマるのも当然なのかもしれません。
逆にファミコン以来20年以上を経てチップチューンの発展を確認できるアルバムでもあります。
TMの原曲がデコレーションケーキなら、これはフルーツとクリームたっぷりのショートケーキの詰め合わせ。
アルバム製作者の熱意と創意と愛情を感じる良質のトリビュートアルバムです。
忠実な再現に頷いたり大胆なアレンジに驚いたり新しさを再確認したり郷愁を感じたりと自在に楽しめます。
1曲目:Electric Prophet(インストロメンタル)
コアなTMファンの間で特に評価の高いこの曲が、神秘的な物語のオープニングを告げる。
買ったばかりのゲームをファミコンに差し込んで電源を入れたときの、あの静かな高揚感!
2曲目:Rainbow Rainbow
1曲目から連なるイントロ、そして懐かしいメロディー。
TMの1stアルバム収録ながら古びることない原曲の楽しさを引き出した良作。
3曲目:Be Together
ピコピコ音が原曲にハマって可愛い!楽しい!
ミクのヴォーカル&バックコーラス再現も必聴。
4曲目:Telephone Line
原曲をもう一回り新しくしたようなシックでお洒落なアレンジがツボ。
跳躍音階を苦としないミクのヴォーカルが宇都宮と比べても遜色ないインパクトを与える。
5曲目:Kiss You(インストロメンタル)
ファミコンの「LIVE IN POWER BOWL」を思い出してニヤリ。
このアルバムの中でもっともファミコンチックな曲、ラストもね。(笑)
6曲目:Time Passed Me By
木根バラ至高の1曲をややアップテンポに前向きにアレンジ。
7曲目:Rhythm Red Beat Black
可愛くてチープで戦闘シーンのような音楽。ミクの幼い歌い方はアリか?
8曲目:Come On Everybody(インストロメンタル)
僅か8bitで音色豊かな小室サウンドを見事に再現していて驚く。
ゲームミュージックというより密度の濃いダンスナンバー。
9曲目:Self Control
チープだけどピコピコ音で原曲のテンションの高さと爽快感を味わえる。
10曲目:Still Love Her
何十時間もかけてクリアしたゲームのエンディングのように、しみじみとした充実感。
小室×木根×8bit音源×ミクが「mother」エンディングのように心に沁みる。
bonus:Get Wild
この曲だけ生ヴォーカル(女性)。
小室的なパンク思想やハウスミュージックの系譜と見ればいいだろうか。