孤独な少女・ヒカル。
彼女は上空から飛来した高温物質との接触により意識を失う。
次に目覚めたとき、彼女はもう「ひとり」ではなかった。
70億の生命(こころ)があふれるこの星の未来をかけたドラマが始まる。
SF小説『20億の針』から連なる正義の異星人(捕り手)とのやむおえない共生、その正義の異星人が追う人類に寄生し隠れ蓑にする悪の異星人(ホシ)との追跡劇という設定。
ウルトラマンや鉄腕バーディーなどこの手の設定は巷に溢れているが、それらを押しのけて本書こそがその正統後継者と言えるだろう。
その理由のひとつに、ある理由から人から距離をおいて生活する主人公の存在が大きい。そんな主人公に突然現れた離れることのできない同居人。そして他人と係わらなければ悪の異星人(ホシ)は見つけられない。
現代の日本において「人との関係」とは重要なテーマだ。この出来事により彼女はどう成長し正義の宇宙人(捕り手)に人類はどう映るのか。
手垢のついた設定が新しい形で生まれ変わった。おそらくこの設定でしか描けない物語になるはずである。
SFは膨大な設定を漫画として形にするのが難しい。漫画でワープだ並列宇宙を台詞で長々と説明されても斜め読み必至だし宇宙船なんて描くのが面倒。ただ20億の針の設定は漫画との相性がいいと本書で感じた。
絵は新人とは思えないほど上手、ただ背景がパソコン処理のため無機質で、味気ない。難を感じたのはそれくらい。フラッパーの単行本を本屋で探すのは大変ですし気になる方はここでカートに入れちゃいましょう。