Seventh は「良いとこ取り」ではなく「取捨選択」で成り立った作品です。
個人的に Soft Machine のピークは Seventh と Bundles の間(レビュー参照: BBC Radio 1971-1974)にあると確信して止まないのですが、Seventh にはそのピークに至る原因としての達成と犠牲の相反があります。本アルバムの好みの分れはここにあると踏みます。
達成はズバリ、テーマに始まり変拍子リフの上に演奏を奏でるタイプのジャズロックの完成です。あらゆるタイプのリフをメドレー形式に次々に提示していく事が総曲数の増加に繋がりました。バンド自体が演奏職人の集団と化していき、より緻密にタイトになりました。サイケデリックバンド時代から多用していたサウンドエフェクトも効果的に入れる事で、Soft Machine らしさが様式美として完成した感もあります。
逆にいえばリフのデパートと化した事で、多く詰め込まれた曲の合間を縫った限られた小節中の即興に制限されます。これで元々目指していたフリージャズ的な冗長性が遂に無くなりました。フリーとは対極のコンパクトな即興、もしくは即興的に構成された旋律感です。そしてフリーさが無くなった事でサウンドエフェクトが所謂 SE と化しました。様式美はつまりマンネリです。
良し悪しは抜きに、このアルバムに顕著なのが音像がデッドである点です。スペーシーな SE が多用されているにも関わらず、タイトな演奏を捉える理由からかアコースティックな空気感がありません。各楽器は非常にタイトになり、音像は平面的です。低音系がかなり手前で鳴り、高音系が後方です。