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11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
私の周囲に張り巡らす二重化のバリア,
By
レビュー対象商品: 7月24日通り (新潮文庫) (文庫)
うまいこと考えますね、というのが最初の感想です。主人公の女性が、自分のように冴えないくせにかっこいい彼氏(しかも自分の弟)をもつ女性に対する嫉妬と同情が、小見出しにうまく取り入れられています。主人公の気持ちかと思いきや、すべて彼女の自己分析だとわかる。主人公が勝手に「私と同類」と思っていることともつながっています。小説全体が主人公を中心にしてこの「同類」=「二重化」でできています。「かっこいい男」としての憧れの先輩と弟、「いまいちな男」としての同級生と画家崩れ、「いまいちな女」としての私と弟の彼女、そしてこの街とリスボン。こうした二重化は私の現実からの逃避のせいなのです。私は自分の現実と向き合わないようにするために、周囲を二重化してあいまいにしています(こんな田舎に住み、いまいちな男に告白される、かっこいい弟をもったさえない私)。この私を現実から守るための二重化戦略が崩れていくことで物語が動き出す。 ところが、最後に「かっこいい男」に会いに行く場面は、二重化戦略をなくすような大胆な行動のようですが、実はあいまいな二重化を強化することになっているのではないでしょうか。明らかに心が共振している画家崩れの男ではなく、すでに見込みがないことがわかっている先輩へと向かうことは、もうひとつの現実からの逃避ではないでしょうか。心のつながり(なんかわかる)よりも社会的な評価(かっこいい)を優先することは、自分から出たものではないものを信じてみるというポーズに見えてしまいますが、どうなんでしょうか。 ともかく、構成と細かい機微の描き方はさすがにうまいので一気に読めます。良質の小説です。
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
どっちにするの!!,
By カスタマー
レビュー対象商品: 7月24日通り (単行本)
ずっと思い続けていたひと。街を歩けば人々の視線を集める美しい容姿。このひとと過ごす毎日はどんなものだろう。新しく出会ったひと。人とは違う面白い感性を持ち、優しさにあふれている。このひととなら穏やかな幸せを得られることは間違いない。 二人の気持ちは、今あなたに向いている。 書店でこの本をレジに持っていくことが、男の自分には少し勇気がいりました。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
こうして強い女性が生まれていくんだなぁ,
By 森美乃 (東京都世田谷区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 7月24日通り (新潮文庫) (文庫)
表現のしかたに女性らしい感覚があり、とても日常的な言葉で綴られているので読みやすい。主人公の嫉妬感に共感できるところがあり、目立たずぱっとしない主人公が、次第に成長して行き最後は予想と違ったが納得できる終わり方だった。
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