・いつの頃からか職場に派遣の人が増え始めた。見た目は正社員と変わらないし、仕事ぶりも大差ないから気づかなかったが、いつの間にか社内の半数を超えていた。
・景気はここ10年以上ずっと冴えない。それなりに良いときもあったはずだがなぜか実感が薄く、常にそこはかとない閉塞感がある。
・金融危機が発生し、売上が激減して、派遣社員が櫛の歯が抜けるように去っていった。経費削減、残業抑制だけでなく、昇進昇格の人数も抑制されている。その一方で、親会社からの天下りで知らない顔の管理職が増えている。
といったことが私の身の周りでも起きているが、同じようなことを日々目の当たりにしている人はいくらでもいるだろう。本書を読むと、会社で何が起きているのかがわかるし、それが自分の会社だけのローカルな話でもなければ、一過性の現象でもないことがわかる。日本の会社の労働・雇用問題は、突きつめれば年金問題と同じく、若い世代がなしくずし的に食い物にされているところにある。逃げ切り世代の中高年はともかく、少なくとも今の若い人は、自衛のためにも読んでおいたほうが良いだろう。