漠然としながらも、何かを成し遂げたい!
本作はそんな若者達のもやもやとした想いを吹き飛ばすかのような、
パワーみなぎる青春コメディの傑作である。
時代は1969年。舞台は長崎県佐世保市。
この映画を観る上で、この時代のこの土地がどんな様子だったのかを
知る必要は全くない。知らなくても問題なく楽しめるからだ。
服装や音楽、TVに映し出される映像など、ちょっとした所に
「あぁ、1969年はこんな時代だったんだろうなぁ…」
という漠然とした何かを感じることができればOKだろう。
まだ女を知らない、世間にも揉まれていない若者達がこの映画の主役だ。
妻夫木聡演じる主人公ケンと安藤政信演じるアダマが物語を牽引する。
いずれも高校生とはほど遠い年齢ながら違和感なく役にはまっている。
ケンを突き動かすのは「女にもてたい」、それだけである。
愛しのレディ・ジェーンに俺のことを振り向かせたい、その想いだけで
【跋折羅団】と称する決起隊を作り、学校をバリケード封鎖するなんて
いう無茶をやってのける。まさにリビドーの塊のような男である。
一方のアダマは頭脳派タイプ。ケンのやることを冷静に分析しつつも
ワクワク感は拭えず、一緒になって楽しそうにバカをやる。この二人の
なんともいえない距離感が観ててスゴク楽しいのだ。
又、本作は脇役の選び方が絶妙である。
冒頭のシーンで、井川遥をピンク映画の女優に仕立ててしまう所などは
思わずニヤリとさせられた。他にもケンの父親役の柴田恭平や憧れの君
レディ・ジェーン役の太田莉菜などは登場シーンはさほど多くないものの
本作にとって必要不可欠な存在感を示している。
食わず嫌いはやめて、たまには邦画も観てみませんか?
こんな素晴らしい映画、観なきゃ損ですよー