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60年代のリアル
 
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60年代のリアル [単行本]

佐藤 信
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商品の説明

内容紹介

リアルってなんだ? なにがリアルなんだ?
今も昔も、若者に常に課せられたその問い。その問いの根源にあるのは「皮膚感覚」だ。
「皮膚感覚」から読み解かれていく、60年代の安保闘争やオリンピック、大学紛争やあさま山荘事件、
さらに現代のアニメやネット……そして「皮膚感覚」から生まれる新たな政治の可能性。
政治はまたふたたび、「ぼくら」のものとして、「ぼくら」の生に直結したものとして再編成される
――「リアル」な政治の誕生を目撃せよ!
著者学部生時代の新聞連載に大幅加筆!

著者について

1988年 奈良県生まれ。
2011年 東京大学法学部卒業。
現在 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程在籍。東京大学先端科学技術研究センター学内共同研究員。
著作 『鈴木茂三郎 1893-1970 統一日本社会党初代委員長の生涯』(2011年、藤原書店)。

登録情報

  • 単行本: 234ページ
  • 出版社: ミネルヴァ書房 (2011/11/30)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4623062066
  • ISBN-13: 978-4623062065
  • 発売日: 2011/11/30
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 1.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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By blackstar トップ1000レビュアー
 かつて「撰ばれてあることの恍惚と不安と二つ我にあり」と言い遺して中学を卒業した同級生がいた。彼はその後東大(理一)に現役で進学した。

 昔の常識では、東大法学部と言えば文系では日本の最高の頭脳が集合する場所であり、自他共に認めるエリート、将来日本の官・学・産業界をしょって立つ集団である。良くも悪くも本人たちもそう思っているはずで、あえて小難しい事を言ったり諧謔に満ちた文章を書く「恐るべき子どもたち」であったような気が…する。

 しかしながら本書はあまりにもナイーヴ、悩みのかけらもないような。21世紀の東大法学部生が「朝日ジャーナル」や当時の文献を読み込み、60年代の「熱い」若者を振り返るというものだが、「へ〜そうなんだ〜変なの〜」というお姉ちゃんのつぶやきに近い(失礼)。あまりにも素直なので、もしかしてこれは戦略なのか?と不安になるくらいだ。「赤頭巾ちゃん気をつけて(69年)」は元々小難しい純文学を書いていた「エリート」である著者が(軽やかなペンネームに変えて)「あえて」大衆側に降りて来たのがありありだった。しかし60年代を考察する本書は最初から地上レベルで書いているように見えるのだが。。。今の東大生ってこんなに素直なんですかね?

 巻末の参考文献はさすがにたくさん読んでいるだけあって役に立ちそう。もしかしたら大量に情報を読み込んで「整理・編集」する能力こそが21世紀の秀才なのかもしれない。敢えて小難しい自論はいらないってことね。
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By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
著者は1998年生まれの東大修士課程の院生。
いわば2000年代のリアルを生きる「リア充」などといって現実世界が充実しているチャラ男を
忌避する世代である。
その著者が1960年代を生きた若者たちのリアルはどこにあったのかを膨大な文献を読み込んで論じた本である。
なお後半の文献紹介は60年代本のビブリオグラフィとして大変すぐれている。

レビューを書いている私は1955年(昭和30年)生まれだから、1970年代のリアルを生きてきた。
60年代のリアルはその尻尾のところをちょっと見ただけだ。
早稲田の雀荘にいたら学費値上げ反対のデモ隊がやってきたので、後ろから隠れるようにして
道路の敷石を投げてみたが、機動隊には届かず革マルのヘルメットの後頭部に当たった。
私たちはノンポリがリアルであった。

著者は60年代の彼ら/彼女らが求めたのは本当の革命ではなく、ただ生きている実感、リアルを求めていたと書く。
わずか10年あとの私たち70年代の若者から見た60年代の若者はただの理屈くささを表現することを、
リアルと勘違いしているとしか見えなかった。

著者の書く60年代のリアルは、司馬遼太郎の坂本龍馬を読んで維新の志士のリアルがそこにすべてがあると
断定してしまうような危うさがある。世代論にしてしまうことの誤謬という言葉も思い浮かんだ。

たとえばゲバ学生の息子が戦っているのは、授業料を捻出するために必死で働く機動隊員の父親だというリアル。
授業料値上げ反対を叫ぶゲバ学生が裕福な家の子供で、戦っているのは金がなくて高校から警察に入るしかなかった機動隊員だというリアル。
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By Gospel
著者は、おそらく、こういう問いは嫌うだろう。ロンドンやニューヨークでは、Occupy運動が盛んなのに、なぜ日本にはないのか。英米も、民主主義の制度があっても行われている運動であり、「アラブの春」ではない。嫌いな問いでも答えないといけない。それが、本を書く者の使命だ。著者は、ほとんど海外には関心がないように読める。極めて日本的で、それゆえ日本が理解できていない。
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