図形センスや空間認識力、ひらめきなどを試す問題であるが、そのどれもが思考過程を楽しめるように工夫されており、集中力の続きにくい低学年の子どもたちを夢中にさせる。ひどい難問に見えたものが、少し手を動かして例を考えると思いがけないヒントが得られ、あとは答えにまっしぐらという問題。あるいは答えにたどり着く過程で、鉛筆で一つひとつ印をつけていく行為が楽しい問題など、多彩な問題が子どもたちを魅了し、考えることそのものの楽しさを体験させる。花まる学習会で、このドリルが子どもたちに「なぞぺー=なぞなぞペーパー」と呼ばれているのも、その楽しさからなのである。
考えることへの興味、自分で解いてやるぞという意志の力、そして「空間認識力」などの、答えを導くのに重要なセンス……。これら、生きていくために必要な本物の思考力は、「百マス計算」のような単純な計算の繰り返しでは決して身につかない。計算はできて当たり前だ。重要なのは、トップ校の入試で補助線が思い浮かぶかどうか、あるいは社会に出たとき、失敗から課題を導き問題を解決できるかどうかである。将来、本物の思考力を身につけるために、大切なことのひとつは、小さいうちに思考のセンスを試す良い問題に触れさせ、考えることが好きになることだ。
本書は、思考力を身につけるうえで非常に大切な低学年の時期に、思考力の核となる「考えることへの興味」を養うことを目的とした、画期的な算数ドリルである。
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