3ds Max は高機能なだけに、初心者にとっては複雑に感じてしまいます。
またプロの現場でも使われているので、解説書もかなり本格的なものばかりです。
3ds Max の学生版は商用版と比べると、とても安いので、学生さんたちがお小遣いをためてソフトを購入し、生まれてはじめての3DCGを、本格的な 3ds Max を使って学ぶことができてしまいます。
ちょっと前ならば、とても考えられないくらい恵まれた学習環境だと思います。
こんなときに、3DCG自体に不慣れな初心者にとっては、経験者向けに作成されたソフト付属のチュートリアルは、少し敷居が高く感じられ、場合によっては当初の学習意欲がそがれて挫折してしまうこともあるかと思います。
他のレビューの方が書いてらっしゃるように、この書籍は3DCGの勉強を 3ds Max を使って開始した初心者にも十分理解できるように書かれている入門書であって、いろんなことがテンコ盛りで書いてあるリファレンス的な本ではありません。
ですが、本をちゃんと読み進めていけば、自分のオリジナルの3Dキャラクタや乗り物などを作れるようになると思います。
髪の毛や動物などの毛を表現してみたければ、この本には書いてありませんが、読了後にオンラインの HAIR や FUR のマニュアルを自分で読み進める基礎力もついているかと思います。
そう言った意味で、この本の厚さにしては、短時間で読了できるように思います。
初心者にとっては、解説の内容が飛んでいるよりも、丁寧に書いてあったほうが、迷わずに学習が進められます。
そして、短時間でこれだけの厚さの本を読み終えた、という達成感はとっても大事なことだと思います。
3ds Max の入門書で、300ページくらいしかなくても、説明がとびとびで1日2ページも進まない解説書も多く見受けられます。そのような本の場合、著者が初心者の気持ちを忘れてしまって、うっかり書き忘れているのだと思いますが、本書はそういった書籍とは異なり、初心者の立場にたって優しく内容をかみ砕いて、3Dやるぞ!っていうモチベーションを維持できるように配慮されています。
全くの3D初心者である私としては、この書籍はとても素晴らしい書籍だと自信を持ってお勧めできます。
仮にたった1日で、この本を読み終えたとしても、それはこの本がそのように考慮されているからであって、逆に考えれば、これだけの学習効果を生み出す本書は、もっと高くても十分なコストパフォーマンスがあるものと思います。
実際には、評価期間内でちょうど修了する程度の分量となっていて、最後の章になると、それまでに学習した内容を応用して、ある程度自分で考えながら制作を進めていくように構成されています。
キャラクターアニメーションを 3ds Max を使って学習を始める場合、意外とその書籍で扱っているキャラクタの容姿が自分の好みかどうかで、購入したりしなかったりしますが、この書籍の場合、手順がとても丁寧に書かれているので、途中の段階で、自分の好みのキャラクタの形やテクスチャに置き換えることも容易にできます。
なので、キャラクターアニメーションの技術を短時間で習得したい場合や、もしくは、3ds Max の評価版の体験期間の30日間のうちに、自分が本当にオリジナルのキャラクターアニメーションを作成可能なのかどうかを、見極めてみたい方々にとっては、これほど最適な書籍は他にはないように思います。