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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
若き僧侶の目覚め,
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レビュー対象商品: <忘れられた領域> クレリック・サーガ 森を覆う影(D&D スーパーファンタジー フォーゴトン・レルム) (単行本)
戦争は極限状態であるが故に人間の本性を否応もなく暴き出し、そして成長させる。シルミスタ森に迫る数千の悪の軍勢に絶望的な戦いを挑む150のエルフ達。その過酷な戦争の中で、カダリーは自分が僧侶として落ちこぼれであること、知性ある生き物を殺すことに耐えられないこと、そして自らの嫉妬心や無力感に悩む。 だが、恋人であるモンクのダニカ、そして変わり種のドワーフの双子たちに助けられ、ついに自らの運命の岐路に辿り着く……。この物語の一つの見所は間違いなく主人公カダリーの成長であろう。前半のもどかしさが後半のカタルシスに見事に昇華されている。 そして、もう一つの見所が、D&D世界、フォーゴトンレルムの描写である。数で押すゴブリン、バグベア、オーガ、ジャイアントの混成部隊に対して少数精鋭のゲリラ戦を挑むエルフ達との対比、エルフとドワーフの反目と友情、そして意表を突く”頭のいい酒樽”ドワーフの戦術など、ファンタジーならではの場面が展開されるほか、カダリーにはフェイルーンでも有名な悪の組織の魔の手が伸びる。 フォーゴトンレルムの広がりを感じさせてくれるという点においても、本書は非常に魅力的な素材である。 自らの運命に出会いながらも迷うカダリーと彼に迫る陰謀の予兆を描いて本書は終わるが、ようやく物語が加速し始めた感があり、続刊が非常に楽しみである。
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