本書の監修者である生田美秋氏は巻頭言「絵本と上手につきあうために」の冒頭で「身近な大人が責任を持ってよい絵本を選びましょう!」と提言しています。
本書では、1年間の行事や季節の出来事にふさわしい厳選絵本100冊を紹介しています。「今月の絵本カレンダー」を基本に、各月に「今月のお誕生日絵本」、「おやすみ前に読む絵本」、「今月のテーマ絵本」のコーナーがあり、また、赤ちゃん、幼児、小学生と発達段階に応じた12か月の定番絵本を紹介する記事が収録されています。お正月、節分、入園式、夏休み、クリスマスなどの定例行事の他に、靴の記念日や鉛筆の日、即席ラーメンの日などの思いがけない記念日とそれにちなんだ絵本が紹介されていて、大人である私たちにも絵本を選ぶ楽しみを与えてくれます。
紹介されている絵本は、古くから読み親しまれている『いないいないばあ』(童心社)や『わたしのワンピース』(こぐま社)から、最新刊の良書である『ちょうちょうひらひら』(こぐま社)や『としょかんライオン』(岩崎書店)にまで及びます。
さて、あなたは、どのような基準で絵本を選びますか?
私は、絵本の美しさを第一に、その物語が年齢に相応しいか否か、そして、手に持ったときの感触や季節感を基準に絵本を選んでいます。しかし、最新刊に関しては、書店に並ぶ数が少ない上に、その期間が短いため、実際に手にとって見ることが難しいのが現状です。本書の執筆者のように絵本に造詣が深く、読み合いの経験豊富な方々による良書選択のアドバイスが必要ではないでしょうか。 生田氏は「よい絵本とは、絵と文の関係、絵と物語の質、めくりの効果と場面の展開、絵と文の相性などから総合的に評価選定されるべきものです。」と自らの絵本の選定基準を述べています。
大人が責任を持ってよい絵本を選ぶために信頼できる絵本のリスト、ガイドブックとしてお薦めの一冊です。別冊太陽の『心をつなぐ読みきかせ絵本』、『続・心をつなぐ読みきかせ絵本』も併せて、お薦めします。