霧島は艦船の中でも、その艦歴、戦歴、船体容姿など好きな艦ですが、スケールモデルに適当なものがなかったこともあり自作で1/500,1/200(未完成)を作って来ました。ただ、過去には開戦当時の資料が乏しく、特に艦橋は何回も作り直しを強いられ苦労してきました。防空武装を固めたハリネズミのような凄惨なイメージではなく、ハワイから南太平洋、インド洋を機動部隊とともに駆け巡った頃の、将に「高速戦艦」のすっきりした勇姿を再現したいと願たものです。今回は評価の高いフジミの「金剛」と共に同時に制作してみましたが、艤装品は兎も角、ベースとなる船体や艦橋が、驚くほど新資料に基づき再現されており、ストレート工作でも十分と思いましたが、敢えて追加工作を試みてみました。(そんなに上手には出来ませんでしたが。)つまり ストレートで組んで90点、工夫を凝らせば120点以上になるベースキットだと思います。フジミの金剛は世評の通り素晴らしいもので、ストレートでも120点くらいはいくのでしょうが、追加工作意欲をそそる点では、霧島もポテンシャルの高さとベースの良さで引けをとらないと思います。
制作過程で気づいた点は以下です。
1.艦橋 キットでも十分だと思いますが、より実艦のイメージに近づけるため、プラ版、真鍮線などで前面、側面を追加工作しました。霧島の艦橋は金剛、榛名、比叡に比べて、低くて精悍なイメージですので、戦闘艦橋た見張り所などの細くすっきりした部品は厚くすることでこのイメージがでるのだと思います。其の他、日よけや信号旗格納庫などを追加しました。
2.船体 モールドはフジミ金剛と比較してもよい出来ですが(特に艦首部分)、排管や係船索、乗艦タラップなどを加えました。また、船窓は開戦時は閉じられていませんので表現する必要があります。 また船尾の形状は、全長拡張後が「高速戦艦」らしく再現されており、好感を持ちました。
3.甲板 ごちゃごちゃしておらず、一見淋しい印象もありましたが、出来てみればすっきり感です。ただ、中央看板とリノリウム甲板から続く後方甲板部品の継ぎ目が非常に目立ちますので、修正が必要だと思います。この点はフジミ金剛は継ぎ目の位置を上手く工夫してあり素晴らしいですね。
4.煙突や偽装品は真鍮線などで自作したものを一部使いましたが、こればっかりは懲りだしたらきりがありません。フジミ金剛も同様ですが、艦載船と水上偵察機は1/350スケールの場合、もう少し精密な部品が準備されてもいいのではないかと思います。霧島、金剛ともに真鍮線などで追加工作し苦労しました。。
5.アンテナ線を張るのは何時も苦労するのですが、マストなど接合箇所が非常によくできていて、違和感なく楽に再現できたことは特筆に値します。信号旗をつけてみましたが、よりイメージを掻き立てるのに効果があると思います。
いろいろな楽しみ方があると思いますが、追加工作の目的は「高速戦艦」のイメージに近づけるためでしたので、端折ったところも多々あり完璧とは言えないと思いますが、ウイスキーを片手に眺めていると太平洋を29.8ノットで走る姿が思い描けますので満足しています。やはりキットのポテンシャルの高さだと思いました。金剛も好きな船ですが、ややもすればあまり注目されない4女も「連合艦隊はなやかなりし頃」の「高速戦艦」として出色です。長くなりましたが、ご参考になれば幸いです。