これだけ成功しておられる方が、これだけ自分が失敗してきたことを赤裸々に記述し、しかもその克服方法を読者の目の高さにあわせて指南する本は、初めてではないかと思います。
著者の山本真司さん自身が、大変な苦労の末に生み出したオリジナルの仕事術が、なぜそうやったのか、なぜそういう手法に収れんしていったのかという理由とともに詳細に描かれています。
私自身は、仕事においてもスポーツにおいても趣味や遊びにおいても、理論と実践の両方を突き詰めることが非常に大切であるという考えを持っています。
しかし、とりわけマネジメントに関してこれまでに示されてきている理論はしっくりこないものが多く、実践に向けた具体策に至っては精神論が多くを占めると捉えています。
すなわち、マネジメントにおいては何が理論で何が実践なのか、参考にできる情報が少なく、結果日々試行錯誤しながら必死にもがいているという状況です。
この本は、そこに一つの「型」=実践的な行動指針を示した上で、その背景となる理論を示してくれるものだと感じました。
この本から私が読み取ったことは、マネージャーこそ、究極の自己鍛錬が必要であるということです。
そしてマネージャーは、「何歳であっても、現時点で自分はだめなやつだと思っていても、生まれつき頭が悪くても、努力すれば克服できる。一生成長できる。そのチャンスを皆持っている。いまから始めよう。具体的に手を打っていこう」という前向きな意識・姿勢を持ち続けることが非常に大切であるということです。
これまでの山本真司さんの著書である「40歳からの仕事術」「30歳からの成長戦略」「20代仕事筋の鍛え方」が個人のスキルアップを指南するものであったのに対し、この本はチームでの仕事術を指南するものです。
年齢にかかわらず、マネジメントに関わっている全てのビジネスパーソンに、是非ともお薦めしたい本です。