一年、無職をする。
会社が倒れたことをきっかけに、そう「決意」して無職を「している」人が主人公のマンガです。
なので、一読した最初の感想は、
「ずいぶんキチンとした無職のひとだなあ」
身なりもキチンとして、掃除もキチンとして、自炊して、ゴミだして、本読んで、果物は包丁で皮をむいて、その包丁は研いで(いまどき珍しいのでは?)、自堕落な夜型生活にならないよう努力して−−−
決意して「無職」を「しなければ」、こんなにはできません。私にはムリです。
その決意したがゆえの「無職」の日々徒然がつづられている、静かなマンガです。
そして、その静けさがしみじみと「静かに」しみるところ、いい方変えれば、34才無職独り暮らし女性の部屋をのぞき見しているスリルが、明確に本作にはあります。
静かでいながらスリルがある、なかなか両立しないことを実にうまく描いていると感じました。
いや、主人公の人は読み進むとやはり「無職の前」は、社会人であり、それにともなう人生経験もあるのですが(34という年齢設定が絶妙!)……
ネットの雑談から生まれた作品だそうですが、予備知識なしで出会えてほんとうによかったです。もう一読したら、検索してみようかと。
最後に。せっかく「無職」の期間を「一年」と決めているのですから、春夏秋冬、各1冊づつの4巻で〆てくれたらいいなあ、というのは読者のわがままですね。失礼。
いいマンガです。おすすめです。