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しかし、この3作目は、もう涙なしには読めなかった。まるで飲み屋で昔からの友人から話を聞いているような語り口で、灼熱のような苦しみと戦いながら最後の最後まで文章を刻んでいるのだ(口述筆記含め)。
自分のなけなしの想像力を発揮しても、そういう極限状態で書き続けることのどんなに難しいことかと思う。作家(小説家)として死ぬ、という本懐も果たし、最後まで力強い土性骨に支えられ、疾走した彼の作品に静かに後光がさしている。
帯に「オレを覚えていてほしい」とある。
こんなにクールなスタイルとホットなスピリットを持った男を忘れられるわけがない。
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