スペイン語は、英語に類似していると言われがちですが、やはり文法面では一筋縄ではいかない。英語とは異なる文法事項が散在しています。
スペイン語の文法書を見ると、やたら詳細に扱った上級者向けのものと、いわゆるスキットがついた入門用の参考書に付随した文法と、二極化している傾向があります。前者は、初心者では匙を投げていまう。後者なら端折、省略しすぎてわからない事項が後々出現しまくり。。
本書は、その2者のジレンマを上手く中和してくれる適書かもしれません。たとえば、さんざん悩まされるseの用法、大抵これは目的代名詞としてでしか入門書では紹介してくれません。これ以外に受身の用法だとか、無人称の用法等まで細かく列記してあるので、今までのイライラが少しずつ中和されていく感覚です。それでいて、見た目は入門者向きの様相を呈しており、抵抗は薄いです。ページ数は200ページ前後で、文字も大きく、例文を多用し、ぎっしり書かれている類ではないですが、一通りの文法、接続法以降まであつかっています。二色ずりも抵抗感薄いです。
文法書のアレルギーとして、欧州系はひたすら活用表の列記でかなり精神的にやられてしまう部分が皆抱えている悩みかと思いますが、比較的そのような活用表の表示をなるべく抑え、例文の中で覚えさせる。このスタンスが私は好きです。そして、この要素が一番本書を購入した動機となりました。私は、文系人間なので、あのような機械的な活用表の暗記が大嫌いで、例文で実技的に覚えていく事が性に合っているのです。
例文の下部には、1句毎に、日本語訳が明記されているのにも非常に好感を覚えます。訳文でなく、逐一語訳というのが喜ばしいです。
とはいえ、やはり活用表はかなり収録されていますが、気負わずに、軽い気持ちで文法に取り掛かろうとする人には、取っ付き易い比較的好書かもしれません。
結局は、根性に近いものもありますが。