成果主義に関する本は巷間溢れているが、上滑り的過ぎて役に立たないものだったり、そうかといえばやたらと専門用語を駆使した難解なものだったり、読み手を意識した使える実務テキストは以外と少ない。そんななかで、本書は、成果主義とは何か、誰のための成果主義なのか、何故そうしなければならないのか等々、これまでにない切り口で迫ってくる。筆者の熱い思いは読み物ととしても一定の読後感を享受できるが、実務指針としても十分批評に絶える内容を備えている。中小企業の経営者はもちろん、大企業の人事担当者や評価される側の社員にとっても参考にしたい。さて、人事制度(含む賃金制度)は、その組成過程に様々な要素が絡むため、安全面を考慮すれば人事コンサルタントを活用することは致し方ない面もある。時代は予想を超えるスピードで進んでおり、経営者と社員がお互いに評価に対する思いを一致させておくことが、今後の企業業績の維持向上には不可欠である。本書は、本物の成果主義を実現するための実務書として早速活用してみる価値がある一冊である。