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30年の物語 (講談社文庫)
 
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30年の物語 (講談社文庫) [文庫]

岸 恵子 , 町田 康
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

私の心にパリが刻んだ光と影

国際派女優・岸惠子。映画監督イヴ・シャンピとの結婚のために、20代で単身フランスに渡って以来、激動のヨーロッパで暮らした歳月は、筆者の心に何を刻み込んだのか――。チェコ人青年との淡い恋物語「栗毛色の髪の青年」、アパルトマンの煙をめぐる大騒動「女のはったり」ほか、12の珠玉のエッセイを収録。

内容(「BOOK」データベースより)

国際派女優・岸恵子。映画監督イヴ・シァンピとの結婚のために、二十代で単身フランスに渡って以来、激動のヨーロッパで暮らした歳月は、筆者の心に何を刻み込んだのか―。チェコ人青年との淡い恋物語「栗毛色の髪の青年」、アパルトマンの煙をめぐる大騒動「女のはったり」ほか、十二の珠玉のエッセイを収録。

登録情報

  • 文庫: 320ページ
  • 出版社: 講談社 (2003/7/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062735962
  • ISBN-13: 978-4062735964
  • 発売日: 2003/7/15
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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By Tochitli トップ500レビュアー
形式:文庫
筆者がテレビなどのメディアに登場する時、話の内容はもとよりその口調、言葉遣い(選ぶ言葉の美しさ)そして洗練された立ち居振る舞いに圧倒されてしまう。現在かなりの知識人でもあれだけ魅力的に語る事が出来る人は非常に少ないのではないだろうか。そして年を重ねる毎に更に魅力的な女性となっている。
そして彼女の文章も、語り口さながら理路整然とし、巧みに言葉を操り、読んでいて何て綺麗な文章なのだろうと感嘆せずにはいられない。
巴里に住むというと非常に優雅な生活を思い浮かべるが、彼女の過ごした40年(この物語は30年だが)はとても波乱に満ちたものだった。
これらのエッセイが彼女がコクトーの映画を見て映画界に入るきっかけとなった事そしてその後コクトーが演出する舞台に立つという縁に恵まれた事、夫や周りの人々を通じて政治や社会への興味を持ち始めた彼女が見た5月革命と周辺の国で起きていた全く相反する運動(一方では赤旗を掲げ、もう一方では赤旗を焼くという)仕事で訪れた様々な国で感じた事など国際的なテーマから日常的な生活の中近隣トラブルから、市井の人との会話から垣間見るフランス人気質と日本人観、といった身近なもの、そしてちょっぴりせつなさを感じる筆者と人々の出会い(まるで映画のワンシーンのようなチェコの青年との出会いと別れ)などが書かれている。
彼女の巴里は決して華やかなだけでない。そして「外界からなんの刺激も受けず、自分も与えず、ただでれりと幸せに暮らしていれば、皺も増えるし年もとる」と彼女が書いているように、苦労が女を磨くのだと感じた。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 殿堂入りレビュアー トップ10レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
今から11年前に出版されたエッセイで、確かその当時の新聞の書評欄にも取り上げられて、高い評価を受けていたと思う。
当時は読むきっかけを失い、11年を経たけれども、出会えて良かった。
最も印象に残った章が、かつて大スキャンダルになったほどの、婚約者がいた鶴田浩二との大恋愛にさらりと触れた「追悼」。
19歳の岸恵子と、当時大スターの鶴田浩二との出会い、デート、コヤシの匂いにまつわる思い出を鶴田への追悼の意をこめて、ユーモアを交えて描かれている。
特に混じりけのない「純金は脆い」とたとえた一節は秀逸であり、鶴田浩二のダンディズムあふれる言葉が、映画の1シーンのように煌めいて印象的だった。
また、政治情勢が複雑だったチェコの青年との淡い恋を綴った「栗毛色の髪の青年」も、素敵な章。
その他、J・コクトーとの思い出の「影絵の中のジャン・コクトオ」、親善大使として出向いた先での、娘デルフィーヌの鋭くまっすぐな言葉にたじろぐ「君は、ヴェトナムで、何も見なかった」の章もよかった。
また、「女のはったり」も面白い。
どの章も、みずみずしくて、ウィットに富んでいて、ロマンチックで透明感のある表現力が飽きさせない。
もともと憧れもあり好きな女性の一人だったが、改めて岸恵子という人に魅了された。
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形式:単行本
この女優の大きさを感じさせる。パリ在住42年間を「30年の物語」として焼き直し,12のエッセイに集約した。
  そのうち「女のはったり」は,内容的にバランスが悪いが,彼女のバイタリティというか,生きかたそのものの刻印である。本領が出ている。
  パリで得たアパルトマンでのトラブル。階下N夫人の部屋から流れ込んできた煙への苦情から発した問題が,未解決のまま時間が経過し,公証人を使って漸く一件落着かと思われたその矢先,「寄り合い(会議)」で吊るし上げられ,挙句の果てに難工事から水漏れ,壁のひび割れ,床陥没の受難。彼女は5年間,闘いぬいた。凄い。
  「ホームレスと大統領」「栗毛色(シャタン)の髪の青年」「『君はヴェトナムで,何も見なかった』」でも,この人でなかれば書けない世界が活字の向こうに広がる。
  ジャン・コクトーの舞台「影絵」出演の経緯,歌舞伎を観ながら隣のデヴィット・リーン監督の肩ですやすや。凄すぎる。彼女が出演した映画のなかでは、木下恵介監督の「女の園」が印象に残っている。
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