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「エイリアンズ」がキリンジの代表曲と言われるゆえんは、それまであまりにも音楽的、文学的にも「頭イイ~!」兄弟デュオが、ようやく血のにじむような渾身のラヴソングを書き上げたことにあるのだと思う。しかも、やはりこのスムースでみぞおちの辺りを突く転調はどうだ? グッド・ミュージック・ファンのみならず、ロックフリークの琴線に触れた3rdアルバム。実際、AOR、ファンク、ソウル、妙ちくりんなインストまで多彩だが、自分の中に発生した迷宮を確かめたいがゆえに何度もプレイヤーの上に乗ってしまう。「エイリアンズ」以外にも「アルカディア」「グッデイ・グッバイ」「君の胸に抱かれたい」といった輝けるシングルが満載されてるのも、戦略じゃなく第一期豊穣期ゆえかと。(石角友香)
内容(「CDジャーナル」データベースより)
ここまでのヒットに新録5曲を加えた2000年型キリンジの集大成的な内容。さらに先行シングル「エイリアンズ」も収録され、まさにいま絶好調の彼らのパワーが凝縮された豪華さとなった。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
この2年間で最も頻繁に聴いたアルバムはキリンジのファーストだ。彼らの音楽にひかれた理由を探ると、叙情とアイロニー、模倣と独創など、相反する要素の融合によって生まれる表現の豊潤さに行き着く。この3作目では(5)が好例。二流の悪役レスラーを主人公に据えて、人生における逆襲のカタルシスを描いた歌詞は物悲しい。しかし、メロディは軽やかでどこかユーモラスだ。また、堀込高樹と泰行の兄弟は作風が少なからず異なり、それがキリンジの音楽に奥行きを与えているのだが、本作が前作よりも充実した内容になったのは、泰行が力の入った自作曲を多く収めたことによる。(6)は穏やかな寂寥感が心地よく、(12)は歌詞があるのはAメロだけというシンプルな曲を重厚なアレンジで劇的に聴かせる手腕がすばらしい。もちろん、高樹の刺激に満ちた曲づくりは従来どおり。70年代半ばのクロスオーヴァー全盛期を思わせる16ビートに乗せた(4)のスピード感あふれるメロディには高揚させられる。 (浅羽晃) --- 2000年11月号