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233 人中、217人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
それぞれの戦い、立ち上がる零,
By ussoewwin "usso" (茨城県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 3月のライオン 6 (ジェッツコミックス) (コミック)
「彼女を泣かせた人間を八つ裂きにしてやりたいが」殺気立つ零のモノローグから始まる第6巻。既に描かれているように、大人しそうに見えて実は「獣」のような戦闘性を秘めている零の一面が、ここでも描かれる。 ただ、ここで彼が成長を見せているのは、どんな形にせよ「自分の不幸」の殻を抜け出して、「ひなの為に」何かをしようともがく点であろう。その姿は甚だ不器用ではあっても、確実に彼に接する者の心に届く。 「人を頼れ。でないと、誰もお前を頼れない」 林田先生の言葉の通り、これまで零にとっては「母性」を代行する存在であった長姉あかりは、はじめて零に年齢相応の不安と弱さを見せ、零に助けを求める。前巻からの伏線と対応する形で、強く零の成長を印象づけた。 一面、年齢相応に考えすぎ、空回りして暴走する零も微笑ましい。 一方、中学校でイジメと戦うひなた。 作者の親族の実話をモチーフにしているだけあって、非常にリアルで辛い。私事ながら私も小中9年間をいじめられて過ごしたので、他人事と思えなかった一方で、自分はまだ男でよかったと思える女子のイジメの陰湿さがリアルで泣けた。この辺りの描写力はさすが女性作者である。 担任教師の卑怯な無責任さも、私自身も経験があるので悲しいくらいリアル。鼻血が出るほど怒り狂ったひなたと「急に 目の前が 真っ赤になった」という零の怒りに、恐らく全読者が共感したのではないか。 ここで描かれる、まっすぐなひなたの「戦い」は凄愴なまでに切ない。その中でも優しさとまっすぐな強さを失わないひなた。 「はげましに来たのに、気をつかわれてどーする、桐山零!?」と自分自身にツッコむ零には笑った。 行間に挿入される、ひなたの初恋の少年高橋くんとのエピソードがまた良い。一見あっさりしたエピソードに見えるが、男性ならわかると思うが、女子独特の世界に、特にイジメが絡む中で男子が入っていくのはとてつもない勇気と男気がいる。 彼もまた「戦う者たち」の一人である。 巻後半クライマックスに向かって、今度は二階堂の戦いが描かれる。 彼にはモデルとなった棋士がおり、その棋士は20代で既に病死している。二階堂の病名は作中明らかにされないが、読者には明らかにわかるように描かれており、二階堂の背負う十字架の重さが切々と伝わってくる。 「魂を搾り出すような138手」 新人戦準決勝で見せる。魂を、そして文字通り命を削っての二階堂魂の戦い。その姿には、もう言葉がない。 そして、決勝。高橋くんの、二階堂の、そしてひなたの「戦い」を糧にして自分の戦いに望む零。王道パターンの描写だが、ここまで丁寧に描かれるともう作者の力量には脱帽。そして戦いの後、零が真っ先に向かった先には−。 ・・・5巻までの伏線を全て活かしきった、怒涛の6巻。今月から再開された新章が楽しみで仕方がない。
72 人中、67人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
(青春の大気圏突入!!) がツボでした,
By パンナ小太郎 (埼玉県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 3月のライオン 6 (ジェッツコミックス) (コミック)
自分は今まで、こんなに頑張ったことがあっただろうか。自分は今まで、こんなにも自分以外の人の事を思ったことがあっただろうか。 「3月のライオン」は、最近私にとって読むのがつらい作品です。 でも読み出すと、胸がぎゅーっと掴まれたようになり、止められなくなってしまう。 今回はそれが最大値でした。 イジメの標的になり、クラスで孤立するひなちゃんの為、彼女を守る為に、初めて「自分ではない誰か」の為に闘う零くん。当初の表情のなかった零くんとは打って変わって、口惜しがったり怒ったり。すごく表情豊かに、そして色んな意味で強くなったと思います。「ぼくもいますっっっ」って声に出してあかりさんに言えたのは大進歩! 二階堂くんとの関係も、彼の病気の悪化につれ、変化していきます。多分零くんにとってはちょっと鬱陶しい(?)位の存在だったはずの二階堂くん。命に関わるような病を背負っているのに、それでも自分の存在を賭けて勝負に挑み続ける二階堂くんの想いが、零くんに通じ、無謀な手を打とうとしていたのを止めさせる… 自分ひとりで生きてきたように思ってきた。 でも、本当は色んな人達が見守ってくれていた。 そのことに気づいた零くんが、またどんな風に変わっていくのか。 見守っていきたいですが…どうか、明るい未来がありますように。
63 人中、58人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
どうか、なぞらないでほしいよと、ただもうそう願うんだ。,
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レビュー対象商品: 3月のライオン 6 (ジェッツコミックス) (コミック)
修学旅行に行くのがつらくて、けれど、行かなかったら後悔すると思うから、頑張って行く。 そういう子が、たくさんいるんだよ。 羽田野氏はほんと、よく勉強してるなと思う。 この一冊を読みながら、 同じ気持ちで旅行をした頃を思い出して泣いている子の姿をみたから、なおさらね。 以前も触れたけれども、 二海堂君のことは、ほんとに頼むよ。 「彼」の悲劇を、なぞらないでくれよ。 「彼」の闘いを再現したい、それはわかるけれども、 彼の無念は、再現しないでくれ。 せめて、やりきって、生ききってほしいんだよ。 作品は動き出したら、もうままならない現実のようなもの。 よく出来た作品なら、こうあるべきという必然が存在する。 けれども、願う。 二海堂君には、ずっと笑っていてほしい。
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