前回は香子を中心に女性がクローズアップされていましたが、
今回は後藤、島田、スミス、林田先生といった、大人の男性が多く描かれています。
安野モヨコさんの「働きマン」を読んでいても思ったのですが、
女性作家が青年誌で描くと、女性誌では取り上げられにくい、
イケメンでもない壮年や中年のおじさん達を魅力的に描くような、
筆力の幅が感じられるようになって
またそれが男性作家の視点とも違っているので、大変面白いです。
それがこの巻ではよく出ていると思います。
もともと特に骨格を特徴的に描くのが巧い方だとは思っていたのですが、
(2巻の香子の足浴シーンなんかは、あからさまな露出なしに
フェティッシュな色気が表現されていて特に良かったですが)
初登場では影の薄い印象の島田八段が、話の展開と共にキーパーソンとして
どんどん印象的に、魅力的に描かれていき、
最後の方のインタビューの辺りでは何やら色気まで感じられるくらいに描かれているのに
改めてこの方の筆力や人間の観察眼の幅を感じました。
個人的には後藤九段が好みですが(笑)・・・モテるだろうなあというのが
大変よく伝わります。
話の骨格は、零君の成長物語だと思いますが、
魅力的な脇の登場人物が、今後もこの話の幅を拡げてくれるのが楽しみです。
それにしても、やさしい人たちに囲まれた零君は、大変幸せ者です。
「ヤングアニマル」の読者にどれほど受けいれられているのかは分かりませんが、
これからも楽しみに読みたいと思うので、どこであれ描き続けて欲しいです。