中国や香港、台湾においては、風水師は複数の占術や風水技法を、複合的に活用します。
(このことは、本来の風水に関する情報を集め始めると、比較的早い段階で理解できます。また、風水以外のあらゆる場面においても、「多角的な視点を有し、そこから問題をとらえてゆくこと」は、問題の解決に有効なものです。)
著者は本書で、上記のような、本場の風水師の「技法を複合的に活用する」という視点を、『いかに一般の読者にも実践できる形で紹介できるか』に特化して著しています。
(実際、こうした書物のみで、「一般の読者にも実践できるように『風水技法のエッセンス』を紹介する」という事がどれほど難しいものかは、原書にあたり各師を訪ねて、伝統風水を真摯に学ぼうとした者には深く理解できるものです。)
精密な計測、熟達した技法、多くの経験を要する「風水の実践」。
これを、かなう限り「間違い」の起こりにくい形で、しかも「技法を複合させる」という「半ば婉曲的に奥義のありようを示す形」で紹介している。
このことだけでも、本書の価値は計り知れないと言えます。
(一冊でも「紫白訣」や「紫白賦辨正」に関するもの等、『原書』に取り組み師のもとで実践した者ならば、そもそも「『技法を複合するという視点』の紹介そのものが『明かし過ぎている』のだ」とわかるわけです。)