出版形態を考えると、もう少しくだけた、一般向けの論調と材料でも良かったかもしれません。でも、私が興味深かったのは、「はじめに」の中村吉治氏と平泉澄氏のやりとりから来る「豚に歴史はあるか」という問いかけと、江戸のリサイクル事情(第三章 紙屑買)でした。また、日本人のモラルの起源といえば「サムライ」という昨今の傾向に警鐘をならしているところにも同感できました。
新しい社会史を目指すにあたり「民衆」や「大衆」ではなく、「普通の人々」という言葉を使っていらっしゃいます。中世に関しては網野善彦氏の著作が思い当たりますが、近世についても知りたいところです。