21エモン、古臭い名前と無限の宇宙への夢をもつ少年、
モンガー、どのような状況下でもへこたれない、絶対生物、
ゴンスケ、芋ほりロボット、アシモフの三原則をことごとく覆す、史上最狂のロボット、
時は20世紀末、21世紀への憧れを謳うにはいささか遅すぎた時代に、かつての60年代科学冒険SFロマンの形骸が、藤子・F・不二雄のビッグネームの下、TV化にこぎつけた、
「作者が楽しんで画いたわりに読者には受けなかった」とF氏御自ら語る一般には受け入れがたい傑作SF「21エモン」を、当時藤子アニメで一時代を築き上げたTV朝日とシンエイ動画が現代(放送当時の)風にアレンジ、
前作「チンプイ」での成功要因のひとつである「ラブコメ色」を加味、「エモン君」は原作よりやや端整な顔つきになり、原作でもエモンに気のある風なライバル企業のお嬢様「ルナちゃん」を旧作版「パーマン」のスミレちゃん(パー子の正体)のごときクールビューティガールにデザイン、彼女をめぐって恋の鞘当てを競うライバルのお坊ちゃん、「リゲル」なるキャラクターも創出される、
原作では一週間に一回しかしゃべれない「モンガー」はピカチュー、チョッパーに先駆けた大谷変どうぶつボイスで愛嬌をふりまき、
イモホリゴンスケの異常な(芋に対する)愛情、
主題歌をジャニーズのアイドルグループ「忍者」が唄い、エンディングにはキョンシーズで一躍人気者となったテンテンも参加、
番宣でドラえもんと21エモンが友人同士であることを強調し、TV朝日のニュースでも21エモンの着ぐるみに子供達が集まる様を放送、万全磐石と思われたが、結果は思わしく無く、、、、
それでも劇場版、(姉妹作たる「モジャ公」からエピソードの骨子を拝借、それをローマの恋人風にアレンジ)番組終盤のがんばり、時折挿入される脚本家、山本優のJ9ばりの小粋なストーリィ、玄田哲章演じる宇宙探検家スタンレーの(番組の枠をはみ出した)カッコ良さ、等々見るべき点も多々ある、
正直、本シリーズは原作つきのエピソードの出来があまり良いとは言えず、15分でテンポ良く描くべきところを30分にムリに引き伸ばし、その引き伸ばしたスキマにあまり巧いとは言えないアイディアを継ぎ足し、原作を知るものには、なんとも心中穏やかではいられない、
だが、逆にアニメオリジナルのエピソードには見れるものも多く、この、TVアニメが大きく変わろうとしていたハザマの時代の創作者の苦悩ぶりが感じられる。
さあ、エモン君、時が来た、君の時代21世紀は今ここに!
僕らはまだ君の世界に追いついていない、世界は未だバラバラで、これじゃあ宇宙からのお客様なんて呼べやしない、自家用ロケットもエアカーも空飛ぶホテルも無いけれど、(昭和村ぽいものは結構あるけど)
そう、誰も君を忘れてやしない、
21世紀はまだまだ始まったばかり、きっと君の世界に追いつくよ、
だからもう一度みせておくれ、「僕らが目指す21世紀を!!」
祝!21エモンComplete BOX!!