【価格良好】
手持ちのCDと重複がありますが買いました。安いです。これは歴史に残る演奏集です。心躍るペトルーシュカ、
切れ味の良いバルトーク、そしてい”難解”なシェーンベルクやノーノまで大いにポリーニを楽しめます。(2枚の
ドビュッシーは評価の分かれる録音です。)
【シェーンベルクがクラシックになった日】
初来日(1974)のとき、ポリーニはシェーンベルクを演奏しています。演奏会は反響を呼び、NHK-FM「音楽時評」
のポリーニ談義はまさに沸騰しました。演奏自体は評者一致しての大絶賛でしたが、当時はまだシェーンベルクは
クラシックとして認知されてはいなかったのか、絶賛の評者の間にもニュアンスの違いがありました。
現代音楽嫌いの大批評家・故N先生は「シェーンベルクが面白いのではなく、シェーンベルクに想を借りたポリーニ
の創作ではないか…」という旨の見解。
対して、吉田秀和さん「N先生が面白く感じるところ、それこそがシェーンベルクなんじゃないですか。」
N先生「私が古いんですかねえ?…」
放送を聴いて私もLPを買いましたが、若輩故よくわかりませんでした。
…それから40年近く歳月を経てみると、シェーンベルクを実に面白く感じるようになりました。私も当時の吉田秀和
さんの年齢になり、少しは音楽が聞こえてきたのでしょうか。ポリーニの演奏からシェーンベルク作品にユーモアや
叙情を感じます。味があるなあと思います。
【ポリーニの演奏】
ポリーニ以降、シェーンベルク作品集の録音も多くなりました。この頃は、聞きやすく、わかりやすい(と言われる)
演奏もあります。しかし、聞きやすいのがよい演奏か?というと、私にはちょっと違和感があります。
より本質は何かというと・・・
“そもそもシェーンベルクの音楽とはいかなるものか”…ではないでしょうか。
今でもポリーニの演奏は私たちにこの問いを問いかけてきます。ポリーニを聴いて、問いかけについて考えてみる
のも興味深いことだと思います。