28 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
カーウァイファンにはたまらない映画, 2005/7/15
レビュー対象商品: 2046 [DVD] (DVD)
これまでカーウァイ監督の作品を観たことがない人には、ストーリー的に「よくわからん」と評価が下されてしまう作品かもしれない。客観的に観ると。
しかし、カーウァイ監督のファンで、彼の過去の作品に陶酔したことがある人には、とにかく涙物のたまらない「要素」が随所にちりばめられた映画なのである。
トニー演じる主人公は、名前と容姿は「花様年華」のチャウそのままで、「花様年華」の続編的作品であるというのは、早くからわかっていた。
でも、それだけじゃなかったんだ。「欲望の翼」のルル(ミミ)が出てきて、同じ「パーフィディア」という曲が流れた時には、「もう、反則でしょう、これ・・・」って感じで、泣きそうになってしまった。
続編的映画とはいっても「2046」の中のチャウは、「花様年華」の
チャウとは明らかに違うキャラである。
刹那的で、一つの場所(女性)には安住できないその姿は、「欲望の翼」でレスリーが演じたヨディ、延いては「ブエノスアイレス」のウィンの姿を彷彿とさせる。
フェイ・ウォンがトニーの執筆活動を手伝うシーンは、「花様年華」のマギー&トニーに重なるが、同時に「恋する惑星」の中のフェイ&トニー、その後の2人・・・っていうふうにも思えてくる。(飛躍しすぎかな!)
過去の女性を忘れられず、ずっと思い続けている姿は「楽園の瑕」の
西毒の姿ではないか!(これも飛躍しすぎ?)
ラスト、息も詰まるような、コン・リーとの長ーいキスは、「花様年華」のラスト、「木の穴に秘密を埋める」シーンそのものだ。
そういった「要素」を感じるたびに、胸が震え、感傷的な音楽もあいまって、観終わったあとも、何度かため息をついてしまった。
この作品について、よくわからなかった、と思った方は、
是非「欲望の翼」「花様年華」だけでも観たうえで、もう一度
観てください。きっと印象が変わると思います!
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5つ星のうち 4.0
見応えある映画だった。, 2007/4/17
レビュー対象商品: 2046 [DVD] (DVD)
他者から愛をいくら与えられても、
自分から他者を愛することができない人は、
いつまでたっても幸福感を味わえない。
愛に代替品はない。タイミングが大事。
酔えるような世界にどっぷり魅せられた。
描写に華があるし、そそられる展開、
魅力的な役者揃いで目が離せなかった。
チャン・ツィイーの役どころは切なく、
謎めいたコン・リーも存在感があった!
トニー・レオンの醸し出す雰囲気も、
この物語をグッと引き締めていた。
見る人を選びそうだが、とても面白い、
退廃的な香りのする愛のドラマだった。
21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
脚のない鳥のように, 2005/5/28
レビュー対象商品: 2046 [DVD] (DVD)
いつものカーワァイの世界を集大成したような映画。
トニー・レオン演じる主人公のチャウは【花様年華】のチャウのその後ではあるが、
忘れられない人への痛みをまるで【欲望の翼】のヨディのように
脚のない鳥のごとく、あちらこちらの女へ飛んでいく。
そして最後には翼を閉じ車の座席の底に沈んで死んだようになっている。
この哀しさは痛すぎる。魂が彷徨ってしまった人にだけわかる映画かもしれないし
また、そういうのがカーワァイらしいともいえる。
いつも彼の映画に出てくる主人公はまるで脚のない鳥のように飛び続けている。
映像も美しく見れば見るほど深い映画だと思う。そして賛否があるからこそ芸術なのだとも思います。
もし、賛同ばかりだったら、カーワァイが撮らなくても誰にでも撮れる映画になってしまうから。
その監督にしか出せない世界をもっているというのは素晴らしいと感じました。