就活生です。著者のES(エントリーシート)講座に参加した後、理解を深めたいと思い、買いました。
ES講座で実際に原田さんのお話を聞き、人となりをある程度理解してから読んだので、冗談を交えて書かれているあたりも内容を理解する上で非常に効果的でした(実際にこの本だけ見ると、もしかしたらただの就活批判本にしか見えないのかもしれませんが)。私が数十社の会社説明会を歩いて回った中で、いちばん印象に残った(そしていちばん自分の就活に活かしたいと思った)のが原田さんのES講座でした。
極端に言うと「数千枚のESの山を強制的に読まされる採用担当者の気持ちも考えてみろ」という少々エゴイスティックな筆者の悲痛です。しかし裏を返せば、就活生がこの視点を理解していないと、大きなミスを犯しちゃうよ、企業にとってもらえないよということなのです。
ちなみに、タイトルに「勝てるエントリーシート」とありますが、本書には模範解答例が書かれていません。
著者が言いたいのは、常識を疑う目を持ちなさいということ。ありふれた情報を鵜呑みにして安堵しきっている就活生に対する、一採用担当者からの叱咤激励です。
ただこの本を鵜呑みにしてしまっては元の木阿弥、筆者の言わんとすることが伝わっていない証拠です。本書は「一新聞社採用担当者から見える視点を提示しているにすぎない」というのは当然までの前提で、この一「視点」を他業界のESにどう活かすかは、就活生一人ひとりの裁量に任されています。「他業界のことが全然わかっていないダメな本」というのは、著者のいう「想像力」に欠けていることを露呈しているまでのことにすぎません。その「狭窄な視野を捨てよ」と著者は訴えているのです。
ESを理解する上で非常に有用な視点を与えてくれます。就活生が「参考程度に読む」にはいい本だと思います。