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2011~2015年の中国経済―第12次5カ年計画を読む
 
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2011~2015年の中国経済―第12次5カ年計画を読む [単行本]

田中 修
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 単行本: 310ページ
  • 出版社: 蒼蒼社 (2011/07)
  • ISBN-10: 4883600998
  • ISBN-13: 978-4883600991
  • 発売日: 2011/07
  • 商品の寸法: 20.8 x 14.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
中国関連の書籍は巷にあふれているが、本書は中国書籍出版が専門に老舗蒼蒼社より刊行されており、まずその点で信憑性が高いといえよう。
著者は「等身大の中国」の姿をとらえることに力点をおいており、今日よく見かけるエキセントリックな中国論とは一線を画している。
本書では今年からスタートした第12次五カ年計画の指導思想、主要政策が丁寧に解説されており、分かりやすい。
また、指導者の重要講話、政府・党の重要文献及び五カ年計画要綱全文が掲載されており、資料集としても活用できる。
それらを踏まえた上で、中国のマクロ経済政策の特徴、中国の中長期的発展を阻む構造問題について詳細に論じられており、読み応えがある。
殊に第5部「中国経済の行方」において、日本の高度成長からバブル崩壊までを中国の現状が対比検討されており、興味深く読める。
さらに「終わりに」においては、「中国は大国か否か」という問題が日本の大相撲の横綱に例えて論ぜられていて、著者独特の視点が説得力を持っている。
値段はやや高めだが、十分価格に見合う価値のある良書と思う。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
本書の目次だけ見ると役所の調書のように見える。しかし、少し読み進めると著者の鋭い分析を随所に見出す。
著者はまず中国のマクロ経済政策の決定過程を解説し、第12次五カ年計画(2011〜2015年)の成立過程を解説し、その間に如何に情報を集め、計画内容を各部局、地方にまで議論させるかを説明する。その上で第12次五カ年計画についてその指導理念、主要政策の内容、経済の実態について詳細な説明を展開する。
著者は1996年から4年間財中国大使館の財務担当参事官として北京に駐在して以来、今日まで財務省に在籍しながら、一貫して中国経済を観察している貴重な存在である。中国から統計資料や重要政策の発表があるたびに几帳面なメモを作成しているが、平素は自分自身の意見を述べることには慎重である。しかし、この本の中では彼の情勢判断が多く示されている。
その意味で、第V部の「中国経済の行方」は特に興味深い分析を披露している。いかなる国でも高度成長は必ず終焉すると警告し、「そのときまでに中国の金融システムがセーフティネットを含め十分強化され、金融機関のコーポレートガバナンスが確立されていなければ、急激な国内マネーの増大により、そのときこそ日本の1980年代後半のような深刻なバブルが発生し、最終的には中国発の金融危機が発生する可能性も否定できない」と言う。
「あとがき」の「中国は大国か」という設問に対し、相撲の横綱・大関の心体技にたとえた分析はさらに面白い。著者の評価はかなり厳しく、未だ中国は大国の資格を整えていないという結論である。また、「日本の役割」として、少子高齢化に対処して、財政と両立しうる社会保障体制のモデルを構築して中国に示すことだとする意見は私もつとに唱えているところである。
私が最も強い印象を受けたのは最後の2行である。「日本が自分を過大視しているときは中国は眼中に入らないし、日本が自信喪失しているときには、中国の姿が実際以上に巨大に映るのである。中国を等身大に見ることは、日本を冷静に見直すことでもある。」と。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
第5部の第2章「中国と日本のバブル比較」の章が、見事な分析で興味深い。
まず、日本がこれまで経験した3つのバブルをあげる。
1、「1960年代の高度成長バブル」池田内閣における所得倍増計画、
  東京オリンピックによる国民意識の高揚、証券危機にいたるコースである。
2、「1970年代の高度成長期における不動産バブル」ドルショック、オイルショック、
  にいたるコースである。
3、「1980年代後半からの、安定成長期における証券、不動産バブル」プラザ合意、
  株価上昇、狂乱不動産価格にいたるコースである。

筆者は、現在の中国が貿易の黒字基調、元高、過剰流動性、原油価格高騰、住宅価格高騰、
インフレ危機、対外開放の進展などの状態にあることから、似ているのは2のケース、
ドルショック、オイルショックのときの日本であるとする。

その結果わかっていることはなにか。いかなる国でもそのバブルは崩壊する。
それをバブルだと認識しないならば。
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