もはやこれは、徳大寺氏による「間違いだらけのクルマ選び」でない。
徳大寺特有の文体や言葉遣い、外車贔屓は気を遣って
「間違いだらけの・・・・」っぽく仕上げているが、
普通の自動車評論家が書く、ヨイショレビューと変わらない。
徳大寺氏のそれが高く評価されたのは、
彼のの尖りすぎた価値観を刷り込まれるとの同時に、
その価値観から外れるクルマを酷評し、
「買ってはいけない」と断じる歯切れの良さだった。
復活し、島下氏が執筆していたとしても、
読者は「間違いだらけの・・・」という限り、
それを期待していたはずだ。
ところがどうだろう。
終始生ぬるい“徹底批評”が続き、勧めているのか、
やめろと言っているのかすら分からない。
自動車雑誌のレビューと全く変わりがない。
「間違いだらけのクルマ選び」の復活は大歓迎だ。
だが、徳大寺氏流に言えば、
これは中堅評論家に、様式と文体を真似て安直に書かせた、
お気楽自動車案内本だ。
この本ならではの主張が乏しく、コンセプトの煮詰めが足りない。
これでは、「間違いだらけ・・」のファンは去るばかりか、
新しいユーザーすら獲得できない。