長い間、ちゃんとした画質・音質のソフト化がされていませんでしたが、
今回のBlu-ray版で、やっと実現しました。
画質は既存のDVD等とは比較にならない高画質化ですが、
ところどころ「黒浮き」があり、合成部分などやや馴染みがない部分もあります。
しかし「硫黄に覆われた黄色いディスカバリー号」等は、かなり印象的です。
また音質は格段に良くなっていて、Dolby TrueHD 5.1chは、怒涛の響きです。
「2001年宇宙の旅」とセット購入する価値は、充分だと思います。
この作品に対しては、「酷評」が多い(かった)です。
製作者達もそうなる事は「覚悟の上」だった筈です。
そもそも「2001年宇宙の旅」という「神話」と、同じ土俵に乗れるはずもないのです。
でも「ハリウッド儲け主義」だけで突っ走ろうとせず、
「作る限りは最大限を尽くす」とした事が、結果的に良かったと思えるのです。
比較される運命ではありますが、それゆえ、
「他のSF映画とは一線を画した」作品に仕上がっていると思います。
確かに「米VS露」の構図に落とし込んで行く事に、今でも抵抗はあります。
「数々のナゾに答える」なんていうのも、どうかなぁ、と思っちゃいます。
でも、なにも知らずに観た人(一握りかもしれませんが)の中には、
最後の使命を果たした「HALの自滅」で、涙を流した人も居るのです。
基本的には「その姿」もなく、キャラクターも中性的、「単なる機械の死」が、
何よりも悲しく、そして感動的に見える・・・。
紛れも無く、これは映画の力であると思うのです。
SF映画の中に、「人間の存在」や「人の絆」「生命としての闘争本能」や「テクノロジーと人間性」を、
確かに盛り込んでいるのです。
それもさり気なく・・・。
どうか「馬鹿にしないで」観てみて下さい。
往年の「2001年」ファン(私もですが)にとっては、耐え難い面もあるかもしれません。
しかしこの「2010」も、ちゃんと本気で創られています。
それに、純粋に、感動的で面白い映画です。
それを頭ごなしに「前作と比べて・・・」と切り捨てるのは、
本当のファンとしては、了見が狭すぎませんか?。
だって、「2001年」には、そういった人間に対する警告もあったのですよ。
とはいえ、この「2010」、公開されてから25年以上が過ぎ、
その作品評価は段々と高まっていって、今では「傑作」と言われております。