中国、インド、東南アジア、東欧諸国・・・先進国の経済が成熟を迎えた一方で、いま劇的な高度成長を遂げている国々があり、それらの国々をまたぐように、全世界的に事業展開する「グローバル企業」が幾つも現れています。
日本企業も、製造業や総合商社を筆頭に、以前から海外展開を積極的に進めてきました。しかし、著者は、現時点で「真の意味でグローバル化した日本企業は、まだほとんど存在しない」と言います。グローバル化とは、単に海外に拠点を置いたり、貿易額を増やすことではなく、より本質的な経営上の変化を伴うものだ、と。
全世界に散らばる人・物・カネ・情報(ナレッジ)等の資源を、目的に応じて組み合わせて、「グローバル最適」を実現し得る経営の仕組みを構築することこそ、真のグローバル化であり、これからの激烈なグローバル競争を勝ち抜くために必要不可欠のことだ、と著者は主張します。
グローバル最適は、しばしば言われるような「アメリカンスタンダードの普遍化」などではなく、各事業・各地域のローカル・ニーズに対して世界最高レベル(グローバル・ベスト)の解決策を提供し得る体制を意味します。
ビジネスのリソースを最も効果的に活用するこの「グローバル最適」の概念を、著者は「ビジネス・フレームワーク」に即して解説。現実の企業経営において、どのような視点に立って、組織や業務プロセスの設計をしていくべきかを分かり易く提示します。
本書はグローバル企業を題材にしたものですが、本書の示唆は国内の多くの企業にとっても応用可能なものと思われます。資源の効率的な配分と活用、組織設計についての大局的な視点は、マネジメントにおいて不可欠のものに違いありません。
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