ラビ・バトラは経済学博士号を持ち、現在、アメリカのサザン・メジスト大学教授という正統的理論経済学者である。しかしながら、自らの社会的な地位を失いかねないリスクのある、「1990年の日本のバブル崩壊」や「2000年までのソ連の崩壊」などの大胆な予測を行い、的中させて来た”異端の大経済学者”である。
彼は故郷のインド古来から伝わる教えや人類の歴史の循環のルールも学び、現在も毎日4時間の瞑想を欠かさない人物でもある。
昨年、出版されたバトラの前著「2010年資本主義大暴烈! 近未来10の予測」もその内容が見事なまでに的中し、大変な反響があった。
今回、出版された本書でも、バトラは恐るべき「2009年 5つの予測」を行っている。
'@2009年は歴史に残る「資本主義大崩壊」の年になる。
'A原油急落は一時的なもので、1バレル100ドル超に上昇する。
'Bイランが中東で大きな動きを見せる。
'C円高はさらに進行し、1ドルは80円レベルになる。
'D日経平均は5000円前後まで下落する。
彼の著書を22年間読み続け、そして、また本書を読んだ後、これらの5つの予測はこれまで通り的中するとの確信を私は得た。
しかし、恐れることはない、バトラは、これらの予測の後で以下のように淡々と述べている。
「略奪的資本主義は、その業として粉々に崩壊していく。しかし、世界中の人々が営々と築いている日々の暮らしは、変わらず営まれ、その基礎は揺らぐことはない。 人々と、国々の良心、そして、人類の進歩への情熱は、決して未来永劫、枯れることはなく、人類は、今ようやく、この巨大な危機を与えられたことによって、次へのステップ(バトラが提唱してきた経済民主主義政策=プラウト経済政策)へと踏み出しつつあるのだ。」
本書では前書で彼が予測し、その後、その通り、起こった世界株式同時大暴落や世界金融危機などをフォローしている部分などがあるが、前書を読んでいる人もそうでない人も、資本主義社会に生きているすべての人にとって必読の書であることは間違いないことである。