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本書は、そんな加藤氏の戦後の主要著書の書かれた目的や背景、方法論が語られる。例えば大作「日本文学史序説」は850余りにも及ぶ作品が論じられているという。しかもすべて自身で原作を読んだ上で論じることを原則とする。原作を読まずに研究書を読んでその作品を論じない、という。ここにも加藤氏の原則に生きる例をみることができる。
また、自由を獲得するためには、代価を支払わなければだめだ。自由というものは、ただでは手にはいらない。経済的だけでなく社会的影響力など高い代価を支払って「自由」を選択した、という。
ともあれ、私は20世紀とともに生きてきた加藤氏の「ことば」に感動する。現代の政治家のことばの軽さに辟易としている人びとにとっては精神の健康によいだろう。
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