夫婦共働き、女性もキャリアを重ねていく、夫も家事や育児を手伝う、というのは今の時代ではもはやアタリマエのことのはず。それなのにこの本が出版され、売れるということは、それだけ女性が働きにくかったり、男性が家事をする意欲がなかったりするケースが多いということだろう。そう考えると、この本が出版されている現状が悲しくなってくる。
現状を変えていくためには一人ひとりの意識を変えていくしかないのだろうけど、その時にネックになるものがある。
親・パートナー・友人だ。
若くて、情報リテラシーが高い人であれば、経済環境が変化して女性の社会進出が増えていく中で、今後ワーキングカップルが増えていくことは分かっていると思う。それでも障壁が残っている理由の一つは、親・パートナー・友人の古い価値観に引きずられてしまうからだろう。「女の子が社会に出て働くなんて大変だから結婚したら主婦になればいいじゃない」とお父さんお母さんは言うかもしれない。友達は「まだまだ一人で養っていけるレベルじゃないから結婚は先だよ」というかもしれない。そういう時に、「いやいや今の時代はそんな時代じゃないんだよ。協力できるパートナーと共に支えあって生きて行くのがこれからの価値観なんだよ」って説得するための資料として使うのが、この本の良い使い方だと思う。
小室さんと駒崎さんの著作はこれまでも読んできたけど、今回の本で特に良かったのは「小技」が随所に散りばめられていたところ。この本があればワーキングカップルとしての道を確実に歩める、って思わせてくれる。古い価値観に縛られている人にはぜひ読んで欲しいし、周りにそういう人がいたらこの本を無理矢理でも読ませて、価値観を変化させていってほしい。とりあえず、僕は家族や友人にゴリ押ししてみた。それが、僕なりの社会を変えるための一つの行動。
この本がトリガーとなって、社会が一歩でも二歩でも前進すること祈って。