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103 人中、87人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
小説は何のために読まれるのか,
By Arjunaheart (長野県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 1Q84 BOOK 3 (ハードカバー)
雑誌に特集が組まれ、謎解き本が出版されなど、何かと話題の本作だが、いくら細かく切り刻んだり結びつけたりしてもこの本がなぜこれだけ人気なのかを 説明できているわけではないと私は思う。 これまでのレビューにあるように、女性の体の描写に不快感を抱く読者がおり、 文学の死を叫んだり、社会に対して襟を正せとどなったり、宗教を分かってない などとこき下ろしたりとさまざまだが、この作品に求めているものが読者によって 異なっているということだろう。 レビューにとらわれずに読んで、楽しんでほしいと私はお薦めする。★5つの レビューが参考にならなかったと切り捨てられることが多くとも、あえて減点無し でお薦めしたい。迷っているのなら読んでみたらどうだろうか。 この小説は創作であり、著者が有名だからという理由で比較対象とされる現実の 物事に対する配慮や正確性を求められる必要はない。性的な表現もいつもの村上氏 の味だ。主人公はクリーンである必要はなく、対抗する宗教団体も「悪の組織」で なければならない理由はない。読む側がそこに個人的な規範を持ち込むから、その ように不ぞろいな反応が起こるのだ。 あわせて千数百ページの長編を概観することは不可能だが、この物語を通して 作者が語りたかったことのひとつはこうだと想像する。現実社会が実は曖昧で不安定 であり、人々は揺るがない(ように見える)枠に自ら入り込んで生きたがり、その中 で正しいと思われた価値観が、枠の外では反社会的であったり、違法であったりする。 それを描くことで、人々は社会の成り立ちの不確かさや目に見える物事の裏に隠された 「深み」に思いをはせることができる。文学的であることは、公平公正で正義を身に まとい、理想を標榜することとは無関係だ。まして、勧善懲悪的な構図やスリルを 演出することとも違う。 ストーリーに入り込んで楽しめたこと以外に私が面白いと思ったのは、著者本人の ものと思われる哲学的な認識が登場人物によって語られていることろだ。特にBook1の 第22章にある「時間と空間と可能性の観念」を人間が脳の発達によって獲得したと いう記述とそれに続く説明については私の考えに近く、納得したところだ。 全体を通してヤナーチェック作曲の「シンフォニエッタ」が登場する。この曲を私は 高校の頃、実際に演奏したことがある。Book1の冒頭にこの曲が登場したとき、その 重厚な響きを頭の中で蘇らせることができたことも、この小説に入り込むことができた 要因のひとつだろうと個人的に思っている。もちろん、この作品に登場するいかなる 曲や文学作品に触れたことがなくても、ストーリーを、とりあえず目の前に広がった 現実として読み進めれば、最後まで飽きることなく読み通してしまうことだろう。 小説は解釈より「ノメリコミ」が大切!読み進めている最中の気持ちが大事だ。 ストーリーを追体験してつかの間の楽しみを得るためにこそ小説は読まれるべきだと 私は思う。
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
微妙だった,
By みる "さり" (神奈川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 1Q84 BOOK 3 (ハードカバー)
なんだかんだ文句言いながら結局BOOK3まで読みました。 謎が気になったのと、 天吾と青豆にめぐり合って幸せになってもらいたかったから。 後者は、最後青豆と天吾が無事出会って穏やかに終わったので それは満足。ほっとした。 ただ、やはり謎は謎のまま、むしろさらに支離滅裂なことが起こって なんの説明もなく終わりましたね…。 「リトルピープル」「空気さなぎ」「ドウタ マザ」 それらは結局一体なんなの??? まあ私のような「すべてはっきりさせて欲しい!」 という人間は この本は手にしてはいけなかったんでしょうね。 映画でいうと「マトリックス」のようなよく分からないストーリーでした。 BOOK2は夢中になって読んだのですが BOOK3は物語に動きがないのでちょっとつまらなかった。 1Q84おもしろかったかといったら 「微妙。無名の小説なら一巻のはじめで放り出していた」 という感じです。 きっと気に入る人は気に入るし ダメな人はダメな小説なんでしょうね。 ただ、夢中になった部分もかなりあったし結局3冊読まされてしまった のでそこに敬意を表して☆1プラスして☆3で。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
通りすがりの一読者として,
By
レビュー対象商品: 1Q84 BOOK 3 (ハードカバー)
(私は、熱烈な村上春樹ファンでなく、通りすがりの、一読者の感想です)以下、ネタバレの感想を書いています。 3巻をとおしての感想としては、私はBOOK2の中盤で、窮屈に感じました。思えば、青豆・老夫人の怒りが『おびただしい落雷のさなかに失われてしまった』という表記がありますが、まるで読者も、本に対する期待感や楽しみなども、失われた気がします。というのも著者特有の表現、性的表現の多用で、物語を楽しむ気をなくし、また著者の宗教観も見え初め、読者にとっては違和感を感じるせいかもしれません。 (著者は、物語の中で描くカルト的な宗教を、その宗教によって翻弄される人達を通して、肯定的に書いていると思います。)それがBOOK3に入っても続き完結に向かうため、ただただ単調で長いだけと感じました。 しかし終盤のミステリアスなタマルに興味を感じて読みました。BOOK3では、青豆主観ではなく、タマルを通しての青豆を描かれたら全く違っていたかもしれません。またSF的な言い方ですが、平行世界を描いた物語としては、賛辞を送ります。 基準点を3点とし、今回は3点としました。
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