Autechreのシングルのみから選曲された「47曲」ということであるから、かなりの聴き応えがあるのは間違いない。
彼らが発表してきたシングルはいずれも出来がいいので、質の面では全く問題は無いだろう。
そして重要な点は「1991年〜2002年」という時期の曲であるということである。
ほぼ10年前までのAutechreの曲がセレクトされたアルバムというのも、リスナーにとってはそれはそれで嬉しい。
というのもAutechreの活動の絶頂期までの曲が収録されているからだ。
しかし見方を変えれば、ごく近いうちにこの後の10年間のシングル集が出る可能性も高い。
Autechreは実験的傑作『confield』の発表で頂点を迎えたが、あまりに革新的なアルバムを作ってしまったので、その後に発表されたアルバムたちはいつも「『confield』より革新的かどうか」というモノサシで判断されるようになってしまったのだ。
Autechreのメンバー自身も「自分たちが何をしているのかわからなくなっている」という言葉を雑誌のインタビューなどにも語っていた。
しかし、ここ最近の活動はリズム重視のかたちに戻りつつあり、今後の活動にも大いに期待できそうな気がする。
本作に話を戻すが、5枚組で5時間40分もある。
最初期の貴重な音源も入っているので、Autechreの進化の過程がはっきりとわかることだろう。
問題は「日本盤」を買うか、「海外盤」を買うかということだが、今回は「日本盤」としてのボーナストラックは一切なく、日本語の解説文がついているという差なので、「日本盤」と「海外盤」の差額を「日本語解説文」で満足できるかどうかの選択になってくる。
価格は変動するので、一概には言えないが、「海外盤」の方が常に安いことであろう。
あとは個人のお好みでどうぞ・・・。