背中に白鳥の羽が縫い付けられ、性器にバラが突き刺された少女の死体が発見された。ヨークシャーの新聞記者エディーは、この事件が数年前に端を発する連続殺人の一環ではと疑いはじめる。そして謎の男から被害者の写った写真を渡されたことから、とりつかれたように調査に没頭する…。暴力と陰謀、そして強迫観念で埋め尽くされたこの暗黒の物語は、テンポの良い文章でつづられていて、読者はエディの妄執に引きずられるように、ページを繰らずにはいられなくなる。
本書は1974年から83年にかけての、北イングランドの犯罪と政治と性についての連作となる「ヨークシャー4部作」の第1作である。まさにヨークシャー地方で不幸な少年時代を過ごしたという著者は、心の傷を負わせた張本人(ヨークシャー・リッパーとサッチャー首相とのこと)とその存在を許した時代を暴くことで、時代への復讐を果たそうとしたのか。(工藤 渉) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
登録情報
|
類似した商品から提示されたタグ(詳細)関連タグ(この商品に近い関連キーワード)を追加する++最初のタグになります
|
地方紙の記者エディー・ダンフォードは自分の署名記事で紙面のトップを飾ることに野心を燃やしている。
そこへ幼女誘拐→変死体発見
もしかすると過去の未解決な幼女失踪事件と関連が・・・
警察の横暴・腐敗・「偉大な兄弟」「これが北だ」
誰がエディーに少女の変死体写真や検死結果を押し付けたのか?徐々に殺害されたであろう少女達に、女性たちに感情移入していくエディー
1974年のイギリス・ヨークシャーの暗部が曇り空の下から覗いてきます。昭和49年前後日本では政治家の秘書が良く自殺していましたっけ・・・
つづけ、女性にはもてても根が粗暴なので関係がうまくいかずに
荒れまくり、大量飲酒の後、また起き上がって事件に立ち向かう、
というような流れで話が進んでいきます。
ただ筋は滅茶苦茶でもラストは一応まとまって破綻が避けられて
いるし、なにより作品にエネルギーを感じます。エディーの狂奔ぶり、
エディーと全く心が通じていないようにみえる、善良な市民そのものの
エディーの母親や親戚、殴られて逆上するエディーのガールフレンドたち、
いずれも十分なリアリティがあります。また行間から漂ってくる
ヨークシャーの雰囲気もルース・レンデルばりにおどろおどろしており
ナイスです。本編ではありませんが日本語版序文も短文がつらなる
構成で迫力があり、「心の奥底から生まれた小説」であるという点
には素直に納得できます。ただこの本が「他のどの本よりもよかった」
とは思えないのでそこのところに難はありますが。。。
|
|
|