本書は「毎日新聞朝刊文化面(東京本社版)に掲載された月1回シリーズ『四〇年前−〈政治の季節〉を再考する』の2年間に登場した人々のインタビューを1冊の単行本にまとめたものです。
加藤周一、亀淵昭信、井上章一、森英恵、唐十郎、宇沢弘文、曽野綾子、秋田明大、堺屋太一、中村とうよう、高石ともや、立花隆、佐々淳行、鶴見俊輔など語り手の顔ぶれをみれば当時を語るに相応しいバラエティに富んだ素晴らしいものでした。
ただ、新聞誌面での連載と言うことで字数の制限があり、折角のコメントも1人3ページ程度では同時代のテーマを語るにはあまりに分量が少ないですね。表層的な分析から当時を体感した人々の「熱」のような思いを聴きたかった者としては、もどかしさを募らせて読み進めました。
1968年から1970年の頃は世界史的にみても激動の名に相応しい時代でした。成長のひずみの中で生まれた様々な課題とやるせなさ、未来へのあこがれが全てないまぜとなり怒涛のように押し寄せた時代です。一人ひとりが立つ位置を考え、言葉を選んでいた空気感といったものを深く知りたかったですね。
あの時代を知っている人々しか総括は出来ませんので。
本書で取り上げた項目です。
ベトナム戦争、革新自治体、「マイカー」時代、テレビ時代と深夜ラジオ、ASEAN発足、公害、ミニスカートブーム、アングラ演劇、非核三原則、三里塚闘争、転換期の映画、キング牧師暗殺、大学紛争、明治百年、少年マンガの時代、文化大革命、三島由紀夫「楯の会」結成、フォークソングの時代、東大安田講堂攻防戦、ベ平連、特別座談会 歴史の転換点としての一九六八年(橋爪大三郎×坪内祐三×平沢剛)