音楽を愛する方なら、この赤盤・青盤はマスト・アイテムだ。
ビートルズのコンピレーションは種々出ているが、「1」はシングルで一位になった曲だけを対象としているし、「パスト・マスターズ」もシングル中心で、かつレア音源が含まれているので、ややマニア向き。ビートルズは、ファンが損をしないようにと、シングル曲をあえてアルバムに入れなかったりしていたので、シングルだけを揃えても、アルバムだけを揃えても、不足が生じる。
例えば、「1」や「パスト・マスターズ」だと、シングルカットされていない重要な曲が抜けてしまう。ジョンがポールの作曲能力に感嘆したという「All My Loving」、アルバム収録曲なのにグラミー作曲賞を取った「Michelle」、子供向きかも知れないが誰でも知っていて教科書にも載っている「Ob-La-Di, Ob-La-Da」、中期の実験的側面とポップスが結実した名作「Strawberry Fields Forever」や「A Day In The Life」などが含まれていない。これでは、いくら入門編といっても、ビートルズの大事な側面を見過ごすことになる。
一方、ビートルズくらいのアーティストなら全アルバムを揃えるべきとの意見も分かるけど、これはこれでお金もかかるし、人によって好きな時代や曲調も異なるからね。せめて、赤盤・青盤くらいは揃えてもらい、そこから、自分の好きな曲の多いオリヂナル・アルバムへと手を広げてもらえばよいかと思う。
全てのオリヂナル・アルバムを揃えていても、ついつい手を出してしまう――― 赤盤・青盤にはそういった確かさが有ると思う。