"J. オースティンの名作、「Pride and Prejudice」。舞台は18世紀末。十年毎に映画化かTV化される超人気作。この95年BBC製作のDVDが数ある映像の中で一番のお薦め。本作は原作にほぼ忠実で時代考証、セットの充実度、ロケ地も良い。ダーシー役、コリン・ファースがクール。心憎い会話もかなり再現。恋愛の永遠のアーキタイプ!舞踏会のシーンがとてもステキ!"
"エマ・トンプソン、ケイト・ウィンスレット、ヒュー・グラント等俳優陣がすばらしく、アン・リー監督の美しい風景の描写の中で話が進む。原題は「Sense and Sensibility」(分別と多感)。エレノアのSenseとマリアンヌのSensibility、結婚しか経済的安定を望めなかった時代、二人の対照的な姉妹の恋愛と結婚を描いている。原作をかなり反映し、E.トンプソンの脚本が秀逸なステキな映画!"
"J.オースティン最後の完成作、Persuasion(説得)の映画化。「晩秋の美」と称される原作の香気をとどめ、「遅れてきたロマンス」がテーマ。映画賞をとった秀作。「You pierce my soul:君は僕の魂を刺しつらぬく」有名なラブレターを読むくだりはハイライト!兄弟が海軍軍人で、生涯結婚しなかった.オースティンは、ウェントワース大佐のような人を待っていたのかな?ホーンブロワーとほぼ同時代。"
"トーマス・ハーディの「Jude the Obscure」が原作。学問を志す青年ジュードが苛酷な運命から自滅してゆく悲劇。ジュードの恋人スー役のケイト・ウィンスレットは、地味な装いながらも美しく気品に満ちている。子供をもちながらも結婚せず同棲する二人を、ヴィクトリア朝イギリス社会は決して受け入れない。100年早すぎた二人の生き方。19世紀末の街並みや風物が陰影ある映像で、二人の悲劇に溶け込んでいる。"
"トーマス・ハーデイの「Tess of the D'urbervilles」が原作。ポランスキー監督がN.キンスキー主演で映画化。19世紀末、ヴィクトリア朝イギリスの農村。美しく純粋で、強い意志を秘めた貧しい農民の娘、テス。それゆえに悲劇がテスを襲う。エセックスの豊かな自然をカメラが追う。J.オースティンの世界とは対極にいる人たち。テスの美しさと毅然さ、ラストのストーン・ヘンジの夜明けが心に残る。"
"トーマス・ハーディ原作「The Mayor of Casterbridge」のBBC1978年度ミニシリーズ。酒に溺れ妻と娘を競売にかけた男は、やがて富を築き市長に昇りつめるが...これは名優アラン・ベイツの主演で原作に忠実だが約6時間で少し疲れる?2001年度版はCiaran Hinds主演で約3時間、流れがよく、私はこの方が好きだが、リージョン1で日本での視聴に難点もある。"
"ヘンリー・ジェームズの「The Portrait of a Lady」が原作をBBCがTV化。19世紀後期のイギリスの上流家庭に美貌のアメリカ娘がやってくる。H.ジェームスはアメリカ人ながらイギリスに住み、「漂泊するアメリカ人」をよく描くが、本作も若く無垢なアメリカ娘がヨーロッパ(イギリスも含め)の退廃的、かつ大人の文化を経験して....ニコール・キッドマン主演の映画版は衣装、建築がすばらしいよ。"
"七度も映像化されたイギリス人が大好きな「The Four Feathers」の最新映画版。19世紀末から20世紀にかけての英国とアフリカ、スーダンが舞台。戦場に行くことを拒んだ青年。だが友人たちが壊滅寸前と知り、戦場へ救出に向かう。真実の友情とは?愛とは?スーダンに侵出した英国陸軍。その見事な規律に驚く。それも英帝国主義の一コマなのだろう。話はとっても面白い。ケイト・ハドソンが本当にきれい!"
"ノーベル賞作家、ゴールズワージーの「The Apple Tree」。19世紀末の悲恋のノスタルジー。水彩画のような美しい映像で切なさがこみあげる。エリート弁護士の卵が貧しい農村の娘に恋し、二人は燃え上がるが...階級差を結局乗りこえることができない男。悲しいね。階級社会の壁を実感。初老になり、昔の恋に思いを馳せ心を痛めるが...全く男はいい気なものだと思うよ。けれど、青春のひと夏の輝きが心を打つ。"